英検1級道場-英検の2次試験対策(論旨整理)に役に立つ本を紹介します

山中昇

山中昇

テーマ:英検2次試験・スピーキングに関する情報



英検の2次試験対策(論旨整理)に役に立つ本を紹介します
社会的事象が問われるのは、1級だけではありません
準1級や2級でも。質問の中に含まれています

日本の構造 50の統計データで読む国のかたち (講談社現代新書)
橘木 俊詔

この本の内容は以下の通り。
序章  日本の今とコロナ禍
第一章 日本経済の健康診断
第二章 教育格差
第三章 日本人の労働と賃金
第四章 日本人の生活
第五章 老後と社会保障
第六章 富裕層と貧困層
第七章 地域格差
第八章 財政
終章  今後の日本の針路

以上の中で特に印象に残った記事(数字)を挙げます。

・日本で10年以上同じ企業に勤続している人は、45%。
 日本人はみんな、一つの会社に定年まで勤めるというのは幻想。

・日本の共働き世帯数は、1200万世帯。
 専業主婦よりも夫婦共働きが圧倒的に多い。

・アメリカ、韓国、イタリアは日本よりも長時間労働。
 日本人は長時間労働ではない。
 50年前は年間2400時間、現在は1700時間。700時間も減っている

・社会保障の51%が高齢者、遺族への所得補償
 若者、子供への公的支援は少ない

・国民健康保険を納付していない人1割。国民年金を納付していない人が3割。
 将来は大きな社会的負担になる

・ジニ係数は0.314から0.372へ上昇
 所得格差が広がっている

・日本の労働人口の約7割が第三次産業
 日本は製造立国ではない

・40年後には高齢者一人を1.4人の現役世代が支える
 高齢化率上昇、労働人口減少

・公的教育支出は、GDP比率で2.9%
 先進国の中で圧倒的に少ない。家庭での教育費の負担が大きくなる

・学歴間の賃金格差は意外と小さい。
 大学卒/大学院卒 ⇔ 高卒

・男性の平均賃金は、大企業では39万円、小企業では29万円
 企業規模による賃金格差が大きい

・非正規社員は正規社員より年収が60%低い
 労働時間が少ない、昇給とボーナスがほとんど無い

・女性の年収は男性の75%
 労働時間が少ない、管理職が少ない、非正規社員が多い

・60代後半の就職率は、男性は5割超。
 65歳定年後も働き続ける人が多い

・男性4人に一人、女性の5人に一人は未婚
 生涯未婚率が上昇

・犯罪件数は、20年間減少し続け、約半分以下になっている


上記のように、驚くような事実が具体的な数字で紹介されています。
2次試験で出題される社会的課題の論旨をまとめるときに、大いに活用できます。

また、私たちの日ごろの認識が不正確であることもわかってきます。

例えば、テレビやマスコミ報道を毎日見ていると、日本の犯罪は激増・悪化しているという印象ですが、事実は逆です。法務省が開示している犯罪件数はこの20年くらい減少し続け、半分以下になっています。一部の情報をしつこく聞くことによって、私たちのものの見方が偏ってしまっているということです。

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山中昇
専門家

山中昇(英語講師)

英検一級道場

英検1級1次・2次試験合わせて通算87回合格という実績と経験を生かし、朝7時から夜10時までオンライン(zoom)マンツーマンでの英語レッスン。年齢・場所不問、世界中に受講生あり。オフ通いも可能。

山中昇プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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