英検1級道場-2016-1英検1級2次面接試験実況中継 第8版 A~Mさんまで13人
昨日、2021-2英検1級2次試験C日程のWEB発表がありました。
4人から連絡があり、3人は合格、1人は不合格でした。
2次試験の成績は以下の通り。
各10点で40点満点
二人の面接官が其々5点ずつで評価
左から、
・ショートスピーチ(5つのトピックから一つ選んで2分間でスピーチ)
・インターアクション(質疑応答)
・文法・語彙
・発音
・合計
Aさん 9 9 9 8 35 合格
Bさん 8 8 8 8 32 合格
Cさん 5 8 8 6 27 合格
Dさん 6 7 5 6 24 不合格
私は4人に対して、基本的にまったく同じ指導をしました。
4人とのレッスンを振り返ると、どんなトピックが出ても、安定して論理的にしっかりと話すことができるDさんの合格を確信していましたが、意外な結果を目にして、少々驚いているというのが正直な印象です。
そのようなDさんですが、論旨が外れていたり、質問に対して関係のないことをしゃべってしまったりすることが時々ありました。
今回もそれが出てしまったのではないかと想像しています。
Dさんにどのような質問が出たか、と尋ねたとき、最初の質問が意外に思えました。
それは、Dさんはしっかりと話したつもりなのに、きちんと伝わっていれば、そのような質問が出るはずがないと感じたからです。
レッスンの中で、しっかりと主旨に合う内容になっていれば、Dさんが一番上手でした。
にもかかわらず、結果が不合格。
この例から言えることは、試験で大事なのは、上手でなくてもよいので、相手にしっかりと伝わること。
質問に対して、しどろもどろでもよいので、相手が納得できるような答えをすることだと思います。
英検1級だからと言って、高度な内容を難しい構文や単語を使って、なめらかにしゃべることを求められているわけではない、ということがわかります。
2次試験A日程でサポートしたEさんも、同じことが言えます。
実は、Eさんは、今回私がサポートした中で、何をしゃべらせても流暢な英語で話しました。
ところが、結果は、5 5 5 9でした。
これは、びっくりするくらいのすばらしい発音で流暢にしゃべり、本人はよくできたと思っているにもかかわらず、面接官はまったく評価していなかったということを表しています。
ほとんどトピックの内容にあっていないことや、本人にしか理解できないこと、質問に対して答えになっていないことを、滔々としゃべりまくったという状況が想像されます。
ちなみにA日程では、小学6年生が合格しています。
帰国子女でも、インターナショナルスクールに通っているわけでもなく、Rの点数も大人と比べて高くはありません。
この6人の事例から、英検1級2次試験に合格するための条件が見えてくるように思います。
・トピックに対して、意図に沿った内容を話している
・質問に対して、相手の意図をきちんと理解して答えている
・難しい単語や構文を使わず、わかりやすく話す
以上の内容から推察すると、英検の模範解答例や大手出版社から出されているスピーチは立派すぎて、現実の採点との極端な落差を感じます。