英検1級道場-2016-2の1級リスニングパート①10問のうち8問は過去問と同一です
英検1級合格を目指す3人の受講者に対して、同じレッスンを行ってみました。
①約1分20秒の英語放送を聞かせる。
②理解できたことを大筋で説明させる(翻訳ではない)
3人とも同じ結果が出ました。
1回目では、理解度は10%以下。
例えるなら、100枚ピースのジグソーパズルのうち、10枚のピースしか拾えず、並べ方もわからないという状態。
2回目は、ほぼ1回目と同程度。
聞き取れた単語が2~3語増える程度、理解できていないという点は変化なし。
3回目は、センテンスごとに切り、ポーズをおいて次に進むという聞かせ方をしました
そうすると、受講者の力量にもよりますが、30~60%程度までは理解できるようになります
以上のことから、次のように結論づけられます。
センテンスが続いていくと、頭の中で理解の処理が終わらないうちに、次のセンテンスが来てしまうのです。
つまりは、頭の中で英語を処理するスピードが遅いということです。
実際には、聞かせた文章を音読させると、すらすらと読むことはでき、知らない単語や構文はほとんどありません。
聞く、という訓練ができていないのです。
さらに、1級になると、聞いてもわからないだけではなく、読んでもわからないという文章に悩まされます
単語がわからないということではなく、英語独特の表現のためにわからない現象がおきます。
(日本語ではこういう言い方をしないけれど、英語ではこう表現するのが普通、といった内容)
対策はひとつです。
まずは、ワンセンテンスごとに徹底的に隅から隅まで聞く練習をするということです。
これ以外に方法はないと断言できます。
リスニングのこのような状況は、1級だからではなく、他の級でも同じことです。
リスニングのレッスンでは、
①まず全体像を理解させ、
②その上でセンテンスごとに隅々まで理解させる
という方法を続けていくつもりです。
しっかりと聞こえる耳(脳)に変えていくまで、繰り返し続けるしかありません。