英検1級道場 2015-1英検1級試験問題研究 パス単は有効です
試験ごとに同様の分析をして、旺文社の「でる順パス単」で勉強することの有効性を証明してきましたが、今回は必ずしもそうではないことが数字で証明されました。
「でる順パス単」を完全にマスターしていても16/25点しかとれなかった」いう結果です!(検証には2021年6月28日発行 5訂版を使用)
2020-2,、2019-3,、2019-2、2019-1、2018-3、2018-2 の分析記事も紹介しますが、パス単で勉強することの意義は大筋では変わらないものの、その有効性は下がっていると言えそうです。
つまり、パス単だけに頼るのではなく、日頃から様々なジャンルの英文に触れて語彙を増やすことが必要です!
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5077454/←2020‐3の分析記事です
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5070608/←2020‐2の分析記事です
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5045310/←2019-3の分析記事です
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5036217/←2019-2の分析記事です
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5026072/←2019-1の分析記事です
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5016041/←2018-3の分析記事です
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5007097/←2018-2の分析記事です
注:品詞が違う場合もカウントしています(試験では名詞だが、パス単では動詞や形容詞
で出ている、反意語でinがついているなど)
■単語
・総単語数84(4択X21問)
・その内、パス単に出ている単語 35→42%
・その内、パス単に出ていない単語 49→58%
・正解の単語21個の内、パス単に出ているものが13個 →62%
すなわち、パス単でしっかり勉強していても、21問中13問しか確実に正解できなかったということです!
■熟語
・総熟語数16(4択X4問)
・その内、パス単に出ている熟語9個 →56%
・その内、パス単に出ていない熟語7個 →44%
・正解の熟語4個の内、パス単に出ているものが3個 75%
すなわちパス単でしっかり勉強しておけば、4問中3問が確実に正解できたはずだということです!
合計すると、100個の単語・熟語のうち 44個、44 %がパス単に出ているということです。
また、正解25個の単語・熟語の内、パス単に出ているものが16個、64%あったということです!
つまり、1級の単語問題で正答率を上げるためには「でる順パス単」で勉強するのはそこそこに合理的だと言えますが、それだけでは十分ではなく、日頃から様々なジャンルの英文に触れておくことが大事だということの証明です
もう一つ重要な点があります。
それは、パス単は右のページ(短い文章の用例)で勉強するということです。
単語を単体で覚えること(いわゆるカードの裏表形式)はお勧めしません。
英検1級道場では、3級300問、準2級600問、2級600問、準1級1200問、1級1500問の英検過去問を集めており、短い用例で英文そのものをまるごと理解する形で単語・熟語を正確に理解する勉強法を採用しており、学習効果を上げています。
他の級は調査していませんが、多分、同様の傾向ではないかと思われます。
どなたか、同じことをやっている人がいたら連絡ください、記事として取りあつかいます。
因みに、私は旺文社とは一切の利害関係がなく、同社の回し者ではないことを宣言します!