【第46話】「特殊清掃一式」の見積書は要注意!依頼前に確認したい6つの項目

「同じ請求書が何枚も出てきた」
「通帳をどこへ置いたか、本人も分からない」
一人暮らしの親にこのような変化が起きると、家族はお金を守ろうとして通帳やキャッシュカードを預かりたくなります。
しかし、家族であっても、本人の同意なく預金を自由に使ってよいわけではありません。
まずは次の5つを確認しましょう。
■1.支払いの遅れがないか
家賃、電気、ガス、水道、電話などの請求書を確認します。
同じ請求書が何枚もある、督促状が届いている、支払ったことを本人が覚えていない場合は注意が必要です。
いきなり通帳を取り上げず、本人と一緒に支払日をカレンダーへ書くことから始めましょう。
■2.不自然な買い物や契約がないか
同じ物を何度も買う、使わない商品が増える、知らない会社から請求が届くといった変化です。
電話勧誘や訪問販売の内容を理解しないまま契約している場合もあります。
不審な契約が見つかったら、書類を捨てず、地域の消費生活センターなどへ相談してください。
■3.通帳や印鑑を頻繁になくしていないか
通帳、印鑑、キャッシュカードを探す回数が増えていないか確認します。
「盗まれた」と訴えていても、別の場所へしまったことを忘れている場合があります。
本人を否定せず、保管場所を一緒に決め、記録に残しましょう。
■4.家族が勝手に暗証番号を使っていないか
親から以前に暗証番号を聞いていたとしても、家族が自分の判断だけでお金を引き出すことには注意が必要です。
何に使ったのかを説明できなければ、後から親族間の争いになる可能性があります。
本人の生活費、医療費、介護費などが必要な場合は、まず取引銀行へ事情を相談しましょう。
全国銀行協会も、本人の意思確認が難しい場合は、預金者本人の財産を守ることを基本とし、取引銀行へ相談するよう案内しています。
■5.今後の管理方法を家族だけで決めない
本人が内容を理解して意思を伝えられるうちであれば、銀行の代理人制度や任意後見など、将来に備える方法を検討できます。
すでに判断する力が十分でない場合は、成年後見制度が選択肢になることがあります。
成年後見制度は、認知症などで判断する力が十分でない方の権利や財産を守る制度です。ただし、一度始まると家族の都合だけでは終了できず、費用が発生する場合もあります。
地域包括支援センター、社会福祉協議会、銀行、司法書士、弁護士などへ相談し、本人の状態に合った方法を考えましょう。
■お金の管理と「万が一の備え」は別に考える
お金を管理できれば、死亡後の手続きまですべて解決するわけではありません。
一人暮らしの方が賃貸住宅で亡くなった場合には、家財、退去、鍵の返却、特殊清掃など、別の問題が発生します。
全花連安心サービスでは、入居中に死後事務委任の備えを整え、万が一の際には全花連が窓口となり、残置物への対応、保険の確認、特殊清掃、特許技術「花輪式完全消臭」、退去手続きなどを整理します。
大切なのは、本人のお金を取り上げることではありません。
本人の希望を聞きながら、困り事が小さいうちに支援の仕組みを整えることです。
参考:
全国銀行協会「不測の事態における預金の払出しに関する考え方」
裁判所「成年後見制度の概要」
【次回・第75話】
「認知症の親が薬を飲んだか分からない!一人暮らしで起きやすい5つの危険」
飲み忘れ、二重に飲む、古い薬を飲む――。薬の管理が難しくなったときに家族が確認したいことと、医師や薬剤師へ相談する際に用意したい情報を分かりやすくお伝えします。


