元気な便りに、備えの話を添えて――離れて暮らす家族へ伝える安心

全花連の花輪隆俊です。
「大丈夫。私がやっておくから」
父が亡くなってから、真理さんは何度も、その言葉を口にしていました。
親戚への連絡。必要な書類。仕事の休みの調整。
妹から電話が来ても、つい先に、これからの予定を話していました。
とある町の賃貸住宅で、一人暮らしをしていた父。
その部屋のことを確認する日も、真理さんは、聞きたいことを手帳に並べていました。
自分が止まったら、何も進まなくなる。
そんな気がして、手帳の空いたところへ、また一つ、用事を書き足しました。
管理会社との面談で、父が生前に全花連安心サービスの説明を受け、契約をしていたことを改めて確認しました。
担当者は、契約に沿って進められるお部屋の対応と、ご家族に確認すること、保険・保証の確認が必要なことを分けて説明しました。
真理さんは、ペンを動かしながら尋ねました。
「私が、一つずつ業者さんを探さなければいけないんですか」
「お部屋の対応は、全花連本部へ相談をつなぎ、契約内容を確認しながら段取りします。お父さまの持ち物についてのご希望などは、ご家族にも伺いながら進めます」
真理さんは、書きかけていたペンを止めました。
自分がしなければならないと思っていたことの中に、相談しながら任せられることもある。
何を確認すればよいのか、少しずつ見えてきました。
必要な確認と立入りの了承を経て、父の部屋を訪ねたときのことです。
玄関を開けた真理さんは、いつもの癖で、声を出しかけました。
「ただ……」
その先を言わずに、靴を脱ぎました。
部屋に入ると、窓際に父の椅子がありました。
いつも、そこでテレビを見ていた人が、今日は座っていません。
真理さんは手帳を開きました。
確認することは、まだ残っていました。
そのとき、妹から電話がかかってきました。
「今、お父さんの部屋。これから確認して、それから……」
いつものように予定を伝え始めた真理さんに、妹が言いました。
「お姉ちゃん。今日は、何か食べた?」
「後で食べる。先に、やることを済ませないと」
少し、間がありました。
「私、さっき、お父さんに電話しそうになった」
真理さんは、何も言えませんでした。
「いつもの時間だったから。今日あったこと、話そうと思って」
電話の向こうで、妹が息をつきました。
「お姉ちゃんも、お父さんに会いたいね」
真理さんは、父の椅子を見ました。
妹に説明することは、いくつも用意していました。
次に何をするかも、答えられました。
けれど、この言葉には、すぐに返事ができませんでした。
「……うん」
やっと、それだけ言いました。
「会いたい」
手帳を閉じると、膝の上で、表紙が小さく鳴りました。
「私、まだ、ちゃんと悲しんでなかったのかもしれない」
「うん。私も、電話したいって思ってから、急に……」
二人は、しばらく、話せませんでした。
電話を切らずに、お互いの息だけを聞いていました。
その日、真理さんは、確認をいったん中断することを担当者へ伝えました。
次に必要な連絡を確かめてから、静かに父の椅子に座りました。
ここからは、こんなふうに部屋が見えていたのか。
窓。テレビ。自分が入ってきた玄関。
父がいつも、顔を上げてくれた場所でした。
「ねえ、お父さん」
返事がないことは、分かっていました。
それでも、その日は、用事の続きより先に、そう呼びたくなりました。
私は、万一への備えが、ご家族のこうした時間も支えられるものであってほしいと思っています。
全花連安心サービスは、生前の死後事務委任契約に基づき、亡くなった後のお部屋の解約手続きの支援、室内清掃・特殊清掃、残された家財の処分、完全消臭、鍵の返却までを支援する仕組みです。
導入費・維持費は、大家さん・管理会社さん・入居者さんの三者とも0円です。実際の作業費や保険料まで一律に無料になるものではなく、家財保険への加入と、契約・保険・保証の補償範囲、限度額、支払条件などの確認が必要です。導入には、全花連との紹介代理店契約等の手続きがあります。
葬儀や相続を含むすべての手続きや、悲しみそのものを引き受けられるわけではありません。
その中で、お部屋に関して相談できる先を、前もって整えておくことはできます。
帰宅した真理さんは、お茶を一杯いれました。
ようやく座ったところへ、妹から短いメッセージが届きました。
「今度は、私にもやらせてね」
真理さんは、少し考えてから返しました。
「ありがとう。明日、一緒に考えて」
その日は、「私がやっておく」とは書きませんでした。
全花連 花輪隆俊
0120-152-431
電話受付8:00~18:00/メール24時間受付
https://zenkaren.jp/owner.html
#全花連 #全花連安心サービス #ご遺族への配慮 #家族のつながり #死後事務委任契約 #住まいの備え #大家さん #管理会社


