パシベート処理について

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:表面処理技術

 パシベート処理(Passivation treatment;不動態化処理)は、ステンレス鋼の表面に不動態皮膜を形成し、耐食性を向上させるための化学的な処理です。

●パシベート処理の目的
 ①耐食性の向上: ステンレス鋼の表面に不動態皮膜を形成することで、腐食を防ぎ、製品の寿命を延ばします。
 ②表面清浄度の向上: 不純物や汚れを除去し、クリーンな表面状態を保つことで、異物混入を防ぎます。

●処理の方法
 ①酸性溶液への浸漬: ステンレス鋼を硝酸やクエン酸などの酸性溶液に浸漬し、表面の不純物を除去しながら不動態皮膜を再生・強化します。
 ②電解処理: 電気分解の原理を利用して、金属表面を滑らかにし、均一な不動態皮膜の形成を促進します。

●不動態皮膜の特徴
不動態皮膜は、金属表面に形成される酸化皮膜であり、以下の特性があります:
 ①耐食性: 酸化クロム層が形成され、外部の腐食性物質から金属を保護します。
 ②薄さ: 不動態皮膜は数ナノメートルの厚さでありながら、非常に強力な腐食防止効果を発揮します。

●適用分野
 パシベート処理は、特に医療や半導体分野など、異物混入を嫌う環境での品質確保に寄与します。また、過酷な環境下で使用される部品において、その効果が顕著です。

 以上のように、パシベート処理はステンレス鋼の耐食性を高め、製品の信頼性を向上させるために欠かせない表面処理技術です。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/passivationtreatment

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

ものづくり現場の経験豊富な生産技術コンサルタント

熊田茂雄プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼