QAネットワークの流出防止レベル

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:品質改善

今回は、QAネットワークの構成の一部となる流出防止レベル設定作業について述べます。

 QAネットワークは、その表の縦と横に項目が配置されており、その交点に数値が2段に分けて書かれ、その上段に発生防止レベルの数値、下段に流出防止レベルの数値が記載されるわけですが、その流出防止レベルの数値の設定内容についての説明になります。
(実際には発生防止レベルと流出防止レベルの両方を加味して品質保証レベル(A、B、C、D、E、F)を設定することになります。)

 流出防止レベルの数字は一般的には、4段階に分かれており、1が最もレベルが高く、4が最もレベルが低いと評価します。PFMEAの検出度合いの評価に匹敵しますが、PFMEAの5段階、10段階評価に比べると、独立事象評価としてはラフな評価となります。

 各々の段階での評価内容を列挙すると・・・
①流出防止レベル1
(不良は流出しない;下記項目を総合的に判断。(品質保証項目または不具合項目の内容に応じ判断する。))
 ・検査設備の自動化度合い、整備状況;ほぼ全自動であり、管理も十分
 ・計測能力;R&R等での評価は合格
 ・検査標準類整備、遵守状況;整備が行き届き、遵守されている。
 ・検査作業の内容、訓練状況;スキル管理が徹底し、訓練も十分されている
 ・ヒューマンエラー対応;人的エラーに対するFPが十分に施され、機能している。

②流出防止レベル2
(不良は通常では流出しない;下記項目を総合的に判断。(品質保証項目または不具合項目の内容に応じ判断する。))
 ・検査設備の自動化度合い、整備状況;半自動、または一部自動であり、管理されている。
 ・計測能力;R&R等での評価は合格
 ・検査標準類整備、遵守状況;整備が行き届き、管理されている。
 ・検査作業の内容、訓練状況;スキル管理を実施し、訓練も行っている。
 ・ヒューマンエラー対応;人的エラーに対するFPが施されている。

③流出防止レベル3
(不良流出の可能性がある;下記項目を総合的に判断。(品質保証項目または不具合項目の内容に応じ判断する。))
 ・検査設備の自動化度合い、整備状況;半自動、または一部自動、管理に一部不安がある。
 ・計測能力;R&R等での評価に一部不安がある。
 ・検査標準類整備、遵守状況;標準類整備、遵守状況に一部不安がある。
 ・検査作業の内容、訓練状況;スキル管理、訓練状況に一部不安がある。
 ・ヒューマンエラー対応;人的エラーに対するFP設定に一部不安がある。

④流出防止レベル4
(不良流出防止が期待できない;下記項目を総合的に判断。(品質保証項目または不具合項目の内容に応じ判断する。))
 ・検査設備の自動化度合い、整備状況;手動、または一部自動、管理不十分
 ・計測能力;R&R等での評価が不合格
 ・検査標準類整備、遵守状況;整備が不十分、遵守不十分
 ・検査作業の内容、訓練状況;スキル管理不十分、訓練不十分
 ・ヒューマンエラー対応;人的エラーに対するFPが不十分

 上記、評価内容は教科書的に設定されたものであり、各製造業の業種や対象製品、対象工程の特徴に合わせ、より具体的な表現に吟味されたものとする方が、適切と考えます。

 各社ごとの評価内容の考え方、設定の仕方等も含めたQAネットワークの流出防止レベル設定作業に関する支援、指導が生産技術コンサルティング対象となります。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/qanetdetection

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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