ねじ締めのメカニズム

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:組立加工技術

 ねじ締めについては、以前、ネジ締め加工でご紹介しましたが、今回は、ねじ締めのメカニズムについて若干コメントします。

 ねじ締めのメカニズム(Screw tightening mechanism)は、ねじの頭が回転し、ねじ自体が下に進むことで、被締結物に圧縮力(挟み込まれる力)をかけ、おねじには引張力(締結物から反発する力)がかかります。この力がねじ部品の締付け座面、互いのねじ面などの摩擦抵抗と相まって強固な締結となります。

 ねじ締めの特徴は、締結力を調整できることであり、必要に応じて分解できることです。この締結力とは被締結物を挟み込む力を指し、例えば、M4小ねじの場合、ねじの頭部座面が被締結物に着座する時(0N・m)~推奨締付けトルク(1.70N・m)まで締め付けをおこなうと、締付力は0N~約2,000Nまで調整することができます。

 ねじ締めの際には、ねじ部品の使用期間中は絶対にゆるまないことが必要条件となりますが、上記のような調整により、その設定が可能になるわけです。

 繰り返しになりますが、ねじ締結の特徴は、締結力を調整できること、必要に応じて分解できることであり、このことが、多くの組付け工程で採用されている理由でもあります。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/screwtighteningmechanism

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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