エアーブロー洗浄について

熊田茂雄

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テーマ:表面処理技術

 エアーブロー洗浄は、実際の生産現場では(エアー源が容易に使用可能であり)最も頻繁に行われています。しかし、その使用方法についてはいくつか注意が必要であるため、ここで整理しておきたいと思います。

 洗浄工程について(2)で述べたように、エアーブロー洗浄は、後処理がいらないという意味で、粒子状、繊維状の塵埃のみの汚れの場合は、エアーブロー洗浄(場合によっては静電除去エアーブロー)が有効であるが、エアーによりまき散らされた塵埃の捕集方法も考慮に入れる必要があります。まき散らされた塵埃により、周囲環境を悪化させ、製品・部品に再付着させては洗浄の目的自体が達成できないということになります。

 エアーブロー洗浄を有効なものとするためには、異物(塵埃)をまき散らさず、捕集する機能を持たせることが重要となりますが、そのためには、対象となる製品・部品のみが囲われた空間でエアー洗浄され、同時にそのエアーがそのまま捕集されるような機構が必要となります。重要なのはエアーの流れを作り、その流れの中に被洗浄物(製品・部品)を適正な姿勢で置き、適切に洗浄されること、また、そのままそのエアーがすべて捕集されることです。(この時、囲われた空間が常に負圧の状態になるよう、吸引力を設定することが必要です。)

生産現場で頻繁に行われているこのようなエアーブロー洗浄のあり方、その方向性、しくみ等に関する指導・支援が生産技術コンサルティング対象となります。

(参考ブログ)
洗浄工程について(1) https://www.pec-kumata.com/post/cleaning1
洗浄工程について(2) https://www.pec-kumata.com/post/cleaning2
今回分 https://www.pec-kumata.com/post/airblow

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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