ロボットハンドのあり方

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:ロボット

 今回は、様々なロボットハンドにとって共通となるロボットハンドのあり方(The robot hand)について若干コメントします。

 もともと、ロボットハンドは製造や物流の現場で人間の手の代わりとなるロボット部品です。エンドエフェクタまたはグリッパーとも呼ばれています。産業用ロボットの一種で、ロボットアームの先端に取り付けられ、人間の手のような動きをします。

ロボットハンドはつかむ、回すなどのハンドリング操作を得意とし、プログラムで制御されています。

(ロボットハンドの仕事)
①対象部品を的確につかむ。
②対象部品を的確に処理する。(加工、検査等の工程)
③対象部品を的確に次工程に送る。

①②③に対応する為には、・・・
a.ハンドの接触部は対象部品にあった素材が必要(硬度、耐摩耗性、耐薬品性、精度等)
b.つかんだ対象部品の位置精度については処理工程、前後工程で精度よく対応できること。
以上が基本であると、思います。

これらのことを基本に考えると、対象部品の性状、要求品質、必要精度に応じ、様々な対応方法が想定されます。
 ex. 対象品;食品等不定形部品、軟弱部品、ガラス等の割れ物、金属加工品、樹脂加工品・・

 上記のことをベースに考えると、ロボットハンドのあり方としての基本的な必要要件は、人が自分の手でものを扱う場合と同様であると考えられ、下記のようになると思われます。

(ロボットハンドの必要要件)
 ・人が対象部品を扱うときに最も神経を集中させるところはどこかに焦点を絞って考えることが重要である。
 例えば、
①対象部品をつかむとき、対象部品のつかむ部分に神経を集中させる、つまり、つかむ部位の位置精度を認識させるしくみとすること。
②対象部品を処理するとき、対象部品の処理する部分に神経を集中させる、つまり、処理する部位の位置精度を認識させるしくみとすること。
③対象部品を次工程に送るとき、対象部品の次工程におさまるべき部分に神経を集中させる、つまり、おさまるべき部位の位置精度を認識させるしくみとすること。
 等となります。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/therobothand

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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