基盤分割機について

熊田茂雄

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テーマ:表面実装

 一連の表面実装工程の最終工程として基板分割工程がありますが、その工程を担うのが基盤分割機(substrate breaking machine)といわれるものです。1製品1基板で形状的に実装工程で流動できるスペースが確保できるもの以外は、製品分割が必要となるものがほとんどであり、使用頻度としては比較的高いものです。

 基板分割機とは、シート基板に基板を複数並べて、同時に多くの基板を割る機器のことです。基板分割機の利用によって生産効率を上げることができます。

 分割の方式としては、ルーター加工 (英: router processing) やダイジング加工 (英: dicing processing) のほか、プレス加工 (英: stamping) や押切加工 (英: pressing and cutting) などの種類があります。目的によって少量生産向けや多量生産向けなどがあり、初期費用が少額や高額などの設備もあります。

 また、プリント基板には、ガラス基材、コンポジット基材、紙基材などがあり、基板分割機によってはすべての基材を加工可能です。ただし、特定の基材を加工できない基板分割機もあり、用途に合った基板分割機を選ぶ必要があります。

 特に基板分割工程での、分割時の応力や異物発生等、品質的に影響が懸念される場合は、十分な事前検討、品質確認が必要とされるため、選定にあたって配慮すべきポイントとなります。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/substratebreakingmachine

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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