接着剤塗布工程について

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:組立加工技術

 組付け加工の一つに、接着固定やシールを目的として利用される工程として、接着剤塗布(Adhesive application)工程があります。
この接着剤塗布工程における接着剤の塗布方法にはいくつかの種類があり、それぞれの方法には特定の用途や利点があります。

以下に主な塗布方法を紹介します。
1.点塗布:
 小さな点で接着剤を塗布する方法です。精密な作業に適しています。
表面実装工程のチップ接着工程の前処理(ノズルによる接着剤塗布)工程が点塗布の代表的なものです。

2.線塗布: (図示)
 線状に接着剤を塗布する方法で、長い接合面に適しています。
ディスペンサーを利用して、接着部やシール部などを線状に塗布するものです。
嫌気性接着剤を利用して常温硬化させる場合等によく使用されます。

3.面塗布:
 広い面に均一に接着剤を塗布する方法です。大きな接合面に適しています。
ロールコーターやカーテンコーター等を利用して均一に接着剤を塗布する場合がこれにあたります。

4.スプレー塗布:
  接着剤を霧状にして広範囲に塗布する方法です。薄膜で広範囲に塗布することが可能です。
スプレーガン等を使用し、薄膜塗布する場合がこれにあたります。

5.ポッティング:
 電子部品や基板の固定、コーティングなどを目的に液剤を充填する方法です。
あらかじめ、主剤、硬化剤を混合させ、充填・硬化させる工程等によく使用される工程です。

 以上、接着剤の種類や使用用途に応じて、適切な塗布方法を選ぶことが重要です。
このような接着剤塗布工程における塗布方法選定や導入手順などの指導・支援が生産技術コンサルティング対象となります。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/adhesiveapplication

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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