塑性流動接合とは

熊田茂雄

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テーマ:組立加工技術

 塑性流動接合(Metal Flow Joining)とは、異種金属を接合するための技術です。この方法は、金属の塑性変形を利用して接合を行うため、溶接のように高温を必要とせず、熱による歪みが少ないのが特徴です。

 基本原理としては、結合する部材を治具にセットした後、軟質側の部材の一部を加圧して硬質側部材の溝に塑性流動させ、機械的なかみ合いを得て結合させるというのもです。

 その特徴としては、下記のような内容が挙げられます。
  ①材料の組み合わせに制約がないこと。
   硬質、脆弱材料の結合が可能である。
  ②高精度であること。
   結合時に部材間の相対移動がない。
  ③高生産性であること。
   部材のセット時は「すきまバメ」でよいため。

 上記のことから、従来の鉸め加工においても、その一部は一種の「塑性流動接合」というものの範疇に入るのではないかと考えられます。
 ●鉸め加工;
   ・頭部を塑性変形させて、鉸め首元の肉を変形(塑性流動)させて固定させる。
   ・また、一部太鼓状に変形(塑性流動)させてすきまを埋めて固定力を増す。
                      というような意味で・・・

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/metalflowjoining

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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