トーションばねについて

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:機械要素技術

 自動車部品の他、精密機器の心臓部によく使用されるのがトーションばね(ねじりコイルばね;Torsion Spring)です。
 
 トーションばね(Torsion Spring)は、別名ねじりコイルばねやトーションスプリングとも呼ばれています。トーションばねは、回転方向に対しての反発力を利用します。 トーションばねを利用すれば、簡単な構造で回転の反発力を利用できます。

 トーションばねのコイルの巻き方には隙間をあけない密着巻きと隙間を設けるピッチ巻きがあります。トーションばねは、加工の容易性から一般的に密着巻きで製作されますが、コイル部が常に接触しており摩擦が大きくなるため、トルクの誤差が生じやすいなどの特徴があります。

 トルクとは一般的にトーションばねに使用します。荷重に、腕の長さをかけたものがトルクです。トーションばねは、巻き込む方向(内側に曲げる)、巻き戻す方向(外側に反る)に関わらず、設計上、ばね定数は同じです。ただし、巻き戻す方向(外側に反る)では、巻き込む方向(内側に曲げる)の時と応力の計算が異なります。同じ角度でねじった場合、基本的には、巻き戻す方向(外側に反る)の場合が、巻き込む方向(内側に曲げる)に比べて応力的に不利になります。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/torsionspring

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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