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刃具について

熊田茂雄

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テーマ:部品加工技術

 以前、当生産技術コンサルティングにおいて、切削加工で扱う刃具を専門に製作する企業とのお付き合いがありましたので、刃具について若干コメントすることにしました。刃具には木工用や金属加工用等、様々ありますが、ここでは特に金属加工で扱う刃具についてのみコメントします。

 「刃具(Cutter)」は、製品加工時に使用する道具のことで、代表的なものにドリルがあります。主に対象とする切削加工とは、金属などの材料から不要な部分を切り落とす機械加工です。切るといっても大根を真っ二つにするような切り方ではなく、リンゴの皮をむくように、表面から少しずつ切り落とすイメージとなります。刃物の形状や使い方によって加工できる形状が異なりますので、機械や部品を設計する際には、刃物についてよく知っておく必要があります。ここでは切削加工の刃物の種類についてご紹介します。

①旋盤加工
 旋盤加工に使われる刃物をバイトといいます。バイトの先端にはチップとよばれる「刃」が取り付けられています。加工の種類や、加工しようとする材料によりバイトにはさまざまな種類があります。
主なバイトの種類としては、片刃バイト、剣バイト、突切りバイト、中ぐりバイト、ねじ切りバイト、ローレット工具、ロータリーバイト等があげられます。

②フライス盤
 フライス盤は旋盤とは逆に、固定した材料に対し高速で回転する刃物を当てる切削加工です。材料が固定されていますので、四角いものの加工や平面の加工ができます。フライス盤では、正面フライス、エンドミル、平フライスなどの刃物が使われます。刃物によって加工できる形状が異なります。
フライス盤で使用される主な刃具の種類としては、エンドミル、正面フライス(フェイスミル)、平フライス(ひらふらいす)、側フライス(がわふらいす)、メタルソー/スリワリフライス、溝フライス 等があげられます。

③ボール盤
 ボール盤で穴を開けるのに使われるのがドリルです。
同じようにボール盤で、穴の内径を広げたり、穴の内側の面を整えたりするために使われるのがリーマです。一般的にドリルでの穴開けは、他の機械加工に比べて精度が低く、穴の内径の面も粗めに仕上がります。そこで高い精度は必要ないものの、少し穴を整えたい場合などは「リーマ」と指定します。またリーマで整えた穴にめねじを切りたいときにはタップを使用します。

主なドリルの種類としては、ツイストドリル、油穴付きドリル、センタ穴ドリル、ガンドリル、座ぐりドリル、段付きドリル、バニシングドリル等があげられます。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/cutter


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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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