工場管理について
SDGs (Sustainable Development Goals;エスディージーズと呼ぶ)は 「持続可能な開発のために国連が定める国際目標」のことでありますが、各製造業としても その目標達成に貢献可能なテーマを掲げて取組みをしています。(従来のCSR活動、社会貢献活動も含めて、”SDGs ”や ”サステナビリティ”というかたちで新たにテーマアップされている)
内容的には、生産技術、工場管理業務との関係も深いため 今回、生産技術コンサルティング対象としてどうかかわることができるかについて検証を行うこととしました。
当(コンサルティング)事業が対象とする製造業の 生産品(主に自動車関連製品、部品等)、規模(中小企業主体)から予測すると、(全部で17の世界的目標のうち、以下 SDG No. という形であらわすと)SDG 6(水・衛生)、8(働きがい)、9(技術革新)、12(消費・生産)について関係が深いと思われるため以下順番にコメントします。(SDG 3(健康・福祉)、4(教育)、5(ジェンダ)、10(不平等) についても、テーマ対象となると考えますが、各社の人事、総務部門の業務との関係が色濃いため、ここでは割愛します。)
SDG 6(すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する)については、
SDG INDUSTRY MATRIX (産業別SDG手引き) における事例として、「クローズド・ループ型の製造工程の実行と湿式機械加工工程から乾式機械加工工程への切り替え」が掲げられており、まさに製造工程における、工程設計業務として、この観点からの水資源等に関わる見直しが要求されていると考えられる。(加工工程変更等、生産技術的検討要素大)
SDG 8(すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用
およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する)については、同じく「生産におけるヒューマンエラーと事故のリスクを削減する技術に投資する。」とあるように、品質や安全に対するヒューマンエラーの撲滅を目的とした対策の必要性がうたわれており、徹底したPFMEAの推進等がその答えになりうると予想される。(PFMEA参照)
SDG 9(強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、
技術革新の拡大を図る)については、具体的なアプローチの方法は、各社で取り扱う生産品、製造工程の種類により様々であるが、技術革新という観点から、省資源、省エネルギー等に関わる技術革新を進めることの必要性が予測できる。(技術分野でのロードマップ参照)
SDG 12(持続可能な消費と生産のパターンを確保する)については、事例として、「長期間にわたる生産と試作から発生する廃棄物を削減するために、3D印刷などの革新的で効率的な手法」が取り上げられており、まさに、先回コメントした3Dプリンターの活用促進等の重要性がクローズアップされてきている。(3Dプリンター参照)
上記は SDGs の視点から予測される取組みの方向性について一例を述べたものであり、さらに発展した様々な取り組みテーマがあげられてくるものと予想します。
各社における 今後の SDGs としての取り組みの テーマアップ や 推進 に対する支援が、生産技術コンサルティングの対象となります。
(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/forsdgs