RPA導入について
マスターピース(Master Piece)の在り方についてコメントします。マスターピースという表現をしていますが、様々な加工工程、あるいは検査工程で基準となるワークサンプルが必要となる場合がありますが、その時のマスターサンプルを指します。
マスターピースの設定対象としては、色々考えられますが、位置や寸法の基準となる物、性能や特性の基準となる物等が有ります。先に述べた限度見本と違ってマスターピースは加工工程や検査工程の設備(治具)に実際に取付けて確認するため、現物のワークに近い形や特性を示す物であることが必要となり、さらに経時変化の少ないものであることが要求されます。
確認の目的としては、加工や検査の対象となる設備が正常に作動すること、寸法や性能が正しく判定できることであり、主に始業時、終業時等の抜き取り確認が一般的です。
以下に、位置や寸法の基準となる物、性能や特性の基準となる物について、順にその管理方法等をコメントします。
①位置や寸法の基準となる物
加工工程のF.P(フールプルーフ)作動確認や、検査工程の寸法判定精度確認として、位置や寸法の基準となる物が必要になる場合が多々ありますが、対象品としては比較的剛性の高いものが多いですが、長年の使用で経年変化が予想される為、定期的な寸法、位置の計測による確認(数値確認)が必要です。
②性能や特性の基準となる物
様々な工程内性能検査、最終出荷検査等、半完成品、完成品等、製品の性能や特性の基準となる物が必要になる場合がありますが、こちらにおいても、長年の使用で経年変化が予想される為、定期的な性能や特性の計測による確認(数値確認)が必要です。
①②のいずれにおいても、マスターピースの在り方として、経時変化に対する精度保証をしておく必要がありますが、一般的には、同一工程、同一項目のマスターピースを複数個準備し、(複数同時に変化する確率は非常に小さいということ根拠に)マスターピースの経時変化に対応しておくことが望ましい姿と言えます。(いずれの場合も、数値での管理が重要)
以上のような、マスターピースの在り方、設定の進め方等に対する 支援、指導が生産技術コンサルティング対象となります。
(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/masterpiece