加工基準について
生産技術の製品開発・製品設計支援や、生産技術開発段階で必要となる検証方法としてPoC(概念実証)があります。開発研究要素性の高い加工技術などの実現性の確認を行う上で最近注目を浴びている検証方法です。
PoC(概念実証、英: Proof of concept(PoC)、ポック、ピーオーシー)は、新たな概念やアイデアの実現可能性を示すために、簡単かつ不完全な実現化(または概要)を行うことです。あるいは、原理のデモンストレーションによって、ある概念や理論の実用化が可能であることを示すことでもあります。
PoC は、また、新しい技術や理論、原理、手法、アイディア、などに対し、実現可能か、目的の効果や効能が得られるか、などを確認するために実験的に行う検証工程のことです。目的の効果を得るために必要な要素や仕様を洗い出すことを目的としている場合もあります。理論や計算などによる検証ではなく、製品やシステムの簡易版を作り、実際に使うことで具体的な検証を行うことがPoCの特徴だと言えます。
PoC は、一般に完全に機能するプロトタイプへと至る前段階と見なされます。資金を提供する側にとってはリスクを低減させる手段であり、資金提供を受ける側にとってはより多くの資金を提供してもらう手段でもあります。
PoCがもたらすおもなメリットは、無駄なコストや工数を削減です。 新しいサービスを形にする際、最初から全体を進めると思わぬトラブルが発生し、最終的に実現できないままコストだけが膨らむというケースも起こりがちで、コストや工数の無駄につながることもあります。 PoCは限定した範囲で実施するため、それらの無駄を最小限に抑えることが可能となります。
次に、PoC(概念実証)と似た検証方法である実証実験、プロトタイプ、フィジビリティスタディとの違いについて言及します。
●実証実験との違い
PoCとは、実現可能性の検証を行うことを指します。一方で実証実験は、問題点の検証を行うものを指します。とはいえ、PoCによって新たな問題点が見つかる場合もあることから、両者をほぼ同義で使うことも少なくありません。そのため、PoCと実証実験の間にははっきりとした違いはないといえるかもしれません。
●プロトタイプとの違い
プロトタイプは、PoCや実証実験とは異なるものです。PoCや実証実験は、アイデアや技術の実現可能性を検証するためのものを指しますが、プロトタイプは、方向性や実現性をある程度確定したうえで試作品を作る工程を指します。
既存技術で実現可能な領域やゴールの模索に役立つのがPoCで、実現性が確定されたあとに試作として一通り全体を作るのがプロトタイプです。
両者は混同されることもあるものの、その目的に対しては明確な違いがあります。まずPoCを行ってからプロトタイプの製作を行う、という順序で進めることが一般的です。
●フィジビリティスタディとの違い
PoCの意味だけ聞くと、フィジビリティスタディとの違いはないように感じますが細かく定義した場合、フィジビリティスタディを行ったあとにPoCに移るのが正しい順序です。
フィジビリティスタディでまず、新規事業や企画の課題を明確にし、解消したい課題の優先順位や実行のための仮説をたてます。その際の検討内容は、市場調査やコスト面・経済分析などさまざまです。
その後、PoCにて課題が解消するかどうか検証を行っていきます。PoCでは主に技術的・費用的に実現できるかどうかを判断します。
(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/proofofconcept