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双腕ロボット

熊田茂雄

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テーマ:ロボット

 近年、ロボテック等の展示会において目を引くロボットのタイプとして、双腕ロボット(DOUBLE ARM ROBOT)があります。双腕ロボットとは、2本のアームがついている産業ロボットのことをいいます。1つのアームで構成されている単腕ロボットと違い、両腕を上手く利用することで複雑な作業が可能となります。

 双腕ロボットはその構造自体は単腕ロボットとほとんど変わりがなく、人の関節にあたるジョイント部位と骨にあたるリンク部位で構成されています。先端のハンド(エンドエフェクタ)を3次元方向に動かすことができ、旋回、前後、上下、回転の4つの動作が可能になっています。最近では人間の目に値する画像認識センサーや力を制御する力覚センサーなども備えられており、より人間に近い作業が可能です。また、人と同じ環境で働くことができる協働ロボットのものが多く、危害を加えることがないため安全です。万が一ロボットと衝突した場合でも怪我しないような設計になっています。

 双腕ロボットには主に2種類あり、垂直多関節型ロボットと水平多関節型(スカラ型)ロボットがあります。
●垂直多関節型ロボット
 垂直多関節型ロボットは、多軸で立体的に可動でき、人間の腕に近い動作が実現されています。そのため、幅広い分野で使用でき、加工や検査、組立などに使用することができます。

●水平多関節型ロボット
 水平多関節型ロボットは、水平方向にアームを動かすことができる多関節ロボットです。スカラロボットとも呼ばれます。平面上での作業を行うことが得意です。垂直多関節型ロボットよりも可動範囲が小さいため制限はありますが、上下の剛性に強いため良く用いられています。用途として、組立や検査、搬送などがあります。

▲双腕ロボットのメリット
・単腕ロボットではできない人に近い作業ができる。
・導入コストが低い。
・小スペースで設置できる。
・人よりも精度の高い作業ができる。
・2つの作業を同時に行える。

▲双腕ロボットのデメリット
・ティーチングに工数がかかる。
・人の方が効率の良い場合もある。
・重量物を扱えない。

 以上、双腕ロボットに関するネット上の情報を整理しましたが、いずれにしても双腕ロボットのもつメリットを最大限発揮できるよう、現状作業分析、ロボット化検討、設置の方向付け等について、当方の生産技術コンサルティングがご支援できれば幸いです。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/doublearmrobot

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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