限度見本の運用方法
生産技術の業務として、開発製品検討、新製品対応、現状工程の改善等を目的として、その目的のための最適な工法を検討をすることは、日常的に行われています。
生産技術業務であるため、工法検討の対象としては部品加工、組み立て工法、検査方法等に関するものであり、その進め方、注意点について紹介します。
(工法検討の進め方)
①工法の洗い出し
対象品の生産数量、品質、コスト等の要求仕様を明確にし、想定される工法を洗い出す。
洗い出しの内容は、従来技術の延長のものが多くを占めるが、各分野の専門技術、最新技術についても関連するものを洗い出す必要があり、これについては普段からの情報収集が重要な鍵を握る。各案が実現性のある内容であるかどうかを事前に検証するためには、その検討段階で実務経験がものをいうことになる。
②比較評価
①で洗い出された工法に対し、下記内容の比較評価を行う。
比較評価項目としては、工法の実現性(難易度比較)、品質(作りこみ品質、初期品質、耐久品質)、コスト(投資(自動化しやすさを含む)、工数(作業性)、検討時間の長短)、納期、安全性(作業安全、工場安全)、環境(作業環境、工場環境、外部環境)などを、わかりやすい形(〇、△、×等)でまとめるとよい。
ただし、〇、△、×の根拠となる基準については、できる限り定量評価ができるようにすることが望ましい。
(第3者が見ても迷いが生じないように・・)。
③最適案検証
工法の最適案検証に当たっては、②から判断したもっとも実現可能性が高く、評価結果の良い案を選ぶことになる。
ただし、各案にはそれぞれメリット、デメリットが出てくる場合が多く、会社の置かれた状況(内部状況、外部状況)に照らして総合的に判断していくことが実現可能性の検証に必要となる。
以上のような、工法検討の在り方、項目設定、評価方法等の考え方、進め方に対する 支援、指導が生産技術コンサルティング対象となります。
(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/processstudy