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菅又蒼圭美プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

クレーム対応の極意・クレームは宝物と言いますが

菅又蒼圭美

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テーマ:クレームはお客様が困っている

こんにちは。ホスピタリティコンサルタントの菅又蒼圭美です。

店舗やホテルなどのオーナー様や、人事の方とお話しすると、現場でのクレーム対応に苦慮しているという声を良く伺います。

クレームは、本来、サービスの改善点を気づかせてくれたり、新しいサービスに繋がることもある、また、その対応が良ければ、当該のお客様との絆が深くなるなど、宝物だとも言われています。

しかし、現場では、忙しい時でも、対応に人員が必要になってしまいますし、強い口調で言われたりすると、現場スタッフのメンタル面なども心配です。出来ればクレームがないように、という事なかれ主義でいると、逆に思い切った対応や、踏み込んだ心遣いというものも減ってきてしまいます。結果、別に特徴のない、つまらないサービスになってしまいます。

このように悩みどころの多いクレームですが、やはり、積極的に対応していくという事が事業の発展・生き残りには欠かせないと言えます。

では、どうしたらよいのでしょう。

まずは、クレームは、1つの事象というよりは、積もり積もってということが多いと言われます。スタッフのちょっとした言葉使い・態度に違和感があったり、あれ、と思う対応があって、最後、何か決定的なミスがあると「ああ、やっぱり」となってしまいます。

基本の立ち居振る舞い、言葉使い、身だしなみ。直接対応しなくても視界に入るスタッフの基本が徹底されていること、「型」が整っていること。それがお客様にとっては違和感なく、心地良いもので有り、実はクレームの下地を作らない早道でもあります。

「型」が整っている場合でも、クレームは発生します。これはどういうことかというと、サービスが悪いからというよりは、日頃、良いサービスを提供しているけれど、その日はお客様の期待に応えられなかった、いつものように満足が得られなかった、という感覚を持たれた為に発生することもしばしばあります。

これは、「期待のバーが高い」ということです。

そういった場合、お客様はまた利用したいので、サービスが低下したのかと戸惑っている、困っているのです。是非、改善して欲しいから仰っています。ここの対応は非常に重要です。

それでは、以下に、標準的なクレーム対応の流れを記載してみます。

クレーム対応でまず大切なことは、お客様の話をしっかりと「傾聴」することです。これには、相手の不満や問題を真摯に受け止め、共感しながら丁寧に話を聞く姿勢が求められます。以下の点を意識することで、クレーム対応の第一歩を円滑に進めることができます。

1. 冷静に耳を傾ける

 お客様がクレームを言うときは感情的になっていることが多いため、まずは相手の言葉を遮らず、最後までしっかりと話を聞くことが重要です。話を遮ったり、自分の意見を先に述べたりするのではなく、「あなたの話を聞いていますよ」という姿勢を示すことで、お客様は安心感を持ち、怒りが和らぐことがあります。

2. 共感を示す

 お客様が感じている不満や不安に対して共感することで、相手に「この人は自分の気持ちを理解してくれている」と思わせることができます。「ご不便をおかけして申し訳ございません」「お気持ち、お察しします」など、共感の言葉を伝えることは、お客様の心を落ち着かせる効果があります。

3. 謝罪の姿勢を持つ

 たとえ自社に非がない場合でも、お客様が不快な思いをしたことに対しては、まず謝罪する姿勢が大切です。「お手数をおかけして申し訳ございません」「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません」など、心からの謝罪を伝えることで、お客様の怒りが和らぐことが多いです。

4. 問題の内容を正確に確認する

 お客様の話を聞いた後、問題の内容を正確に把握することが必要です。具体的な問題点や状況を整理し、お客様に対して確認を取りながら、どのような対応が必要かを理解するよう努めます。ここで、曖昧な理解を避け、詳細を確認することで、適切な解決策を提示しやすくなります。
5. 迅速な対応を心がける

 お客様の不満に対して迅速に対応することは、信頼関係の回復に繋がります。状況の確認や対応策の提示に時間がかかる場合でも、途中経過を報告することで、お客様に「対応してもらっている」という安心感を与えられます。

5.最後はお詫びではなく、「感謝」で締めくくる

これは非常に重要で、クレーム対応の極意です。お客様を「クレームを上げた人」で終わらせてはいけません。忙しいのにご意見をくださった、大切なお客様です。そのことに感謝を伝えるとともに、可能であれば、何か別の提案をして、すぐに代替えのサービスを受けて頂くことも重要です。そして、お客様への感謝の言葉で締めくくります。これはお客様の立場になるとわかることです。ここまでできたら、一流のサービスと言えると思います。

結論

クレーム対応で最も大切なことは、お客様の気持ちに寄り添い、丁寧に話を聞く「傾聴」の姿勢を持つことです。傾聴を通じて共感と謝罪を示すことで、お客様の気持ちを和らげ、円滑な問題解決に繋げることができます。そして、いつものお客様との関係を少しでも早く取り戻し、感謝の気持ちで対応を終わらせることは非常に大切なクレーム対応の極意です。

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菅又蒼圭美
専門家

菅又蒼圭美(研修講師)

株式会社グリーンフォレスト

27年間ANA国際線チーフパーサーとして培った接遇ノウハウを伝える。内容が分かりやすく実践的と好評。お客さまの反応がみるみる変わる「接遇&おもてなし研修」やCAの経験に基づく「女子力アップ研修」が人気

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