認証の意思決定(PartⅡ)
シンプルさの追及、今回のテーマです。
そもそも、なぜ、多くの会社のマニュアルや規程が規格をオウム返ししているか?
それは、ISO9001:1994の影響が未だ残っているからと考えます。
日本でISOに取り組む企業が増えたのは1990年代、ISO9001:1994という規格からです。
この規格には“品質マニュアル”というタイトルの要求事項があり、その中で“この規格(=ISO9001:1994)を網羅したマニュアルを作成しなければならない”という要求がありました。さらに、内部監査、是正処置など記憶が正しければ8つの項目に対して、“この手順を文書化し、維持しなければならない”という要求がありました。
この規格要求事項を多くのコンサル会社や審査員が30年以上を経過した今でも引きずっているのです。
ISOは製造業が認証し、その後、建設会社を中心に広がってきました。また、当初は大手企業中心でしたが、徐々に中小企業に広がってきました。そして、認証が拡大するにつれ、ISOのコンサルティング会社も増えてきました。
中小企業やコンサルティング会社が参考にしたのが、すでに認証している大手企業のマニュアルや規程、手順書。
さらにコンサルティング会社も認証した企業の担当者が独立して...という事例もあり、大手企業の仕組みをそのまま持ち込んだのが間違い。
大手企業は品質管理や生産管理といった半間接部門のような専任が数名います。また、そもそも多くの従業員がいる大企業は文書で通達することによって、人を動かします。例えば、新たに規程を策定した場合、担当役員や本部長といった立場の方の名前で発信された通知で動きます。
一方、中小企業、それも少人数の企業は1人あたりの業務範囲が広く、複数の職務を兼任するのが当たり前に近いです。さらに少人数なので、対面で通知することが多いです。
このように、大企業と中小企業では文化が異なります。
中小企業に文書化を中心とした仕組みは合いません。
このような中小企業に多くの分厚いマニュアルや規程を持ち込むのだから、うまくいくわけがありません。
ということで、続きは次回!


