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父母の国籍別にみた年次出生数/令和3,2年(いわゆるハーフの年次出生数)他,第227回、2024.4.1発行

折本徹

折本徹

テーマ:過去のメルマガ、85号から

父母の国籍別にみた年次出生数(いわゆるハーフの年次出生数)  他
第227回
2024.4.1発行
<2002年(平成14年)10月創刊>

行政書士の折本徹と申します。
4月に入りました。都内ではここ数日初夏の陽気が続いています。
今シーズンは、暖冬、と言われていましたが、北風の強い日も多く、
体感では寒い日が多いと感じました。
東京都内では、雪も降り積もりましたし。
今月は活動がしやすいですね。

今年も、時期に関係なく(古くても)、新聞・雑誌・書籍に掲載された、
外国人にまつわる内容で、興味深い記事を紹介・簡単なコメントや、
このメルマガは、平成14年(2002年)の10月から発行しているので、
過去と現在は、どのように違ってきているのか、の視点で書きたい、
とも考えています。

A 父母の国籍別にみた年次出生数(いわゆるハーフの年次出生数)

外国人に関する政策のいくつかの紹介

B 外国人留学生の就職促進に向けた制度
C 在留特別許可の新指針
D 外国人労働者雇用労務責任者の研修が始まる
E 外国人支援コーディネーターの研修が始まる予定

本題です。

A 父母の国籍別にみた年次出生数/令和3,2年(いわゆるハーフの年次出生数) 

国際結婚をすれば、二人の間に、めでたく、お子様が授かることがあります。
父母の国籍が違う子供は、1年間に何人ぐらい生まれているのか?
を、ご紹介いたします(2021年7月号でも、お伝えしています)。

出展は、厚生労働省の「令和3年の年人口動態統計の概況」です。

2021(令和3)年の統計です。

全体の出生数は、811,622人
父と母の一方が外国籍は、16,225人
内、
父が日本・母が外国籍は、7,509人
母が日本・父が外国籍は、8,716人

続いて国別です。
父が日本・母が外国籍での上位4か国・地域は
中国が2,161人、
フィリピンが1,359人、
韓国・朝鮮が1,154人、
タイが320人

母が日本・父が外国籍での上位4か国・地域は、
韓国・朝鮮が1,885人、
米国が1,376人、
中国が1,122人、
ブラジルが450人


2020(令和2)年の統計です。

全体の出生数は、840,835人
父と母の一方が外国籍は、16,807人
内、
父が日本・母が外国籍は、7,720人
母が日本・父が外国籍は、9,087人

続いて国別です。
父が日本・母が外国籍での上位4か国・地域は
中国が2,358人、
フィリピンが1,466人、
韓国・朝鮮が1,176人、
タイが303人

母が日本・父が外国籍での上位4か国・地域は、
韓国・朝鮮が2,106人、
米国が1,439人、
中国が1,200人、
ブラジルが409人


この2年は、概ね16,000人台で推移しており、
父が日本・母が外国籍は、概ね7,000人台。
母が日本・父が外国籍は、概ね9,000人前後。

たぶん、
日本国籍に帰化した人や取得した人は、日本国籍でカウントされていると推測しています。
要するに、
「日本に帰化した日本国籍の人」と「夫・妻の帰化する前の国籍の人」
の婚姻なのですが、
その2人を父母に持つ出生も、父母の一方を日本国籍者としてカウントされている可能性がある、
ということです。

例えば、中国から帰化した日本国籍者と中国国籍者の婚姻で生まれた子供、
ブラジルから帰化した日本国籍者とブラジル国籍者の婚姻で生まれた子供。
ちなみに、日本人の父が認知していない子供もいますが、その子供は外国籍になります。
それも考慮して、この数字を捉えてください。

数年おきに、父母の国籍別にみた年次出生数を伝えています。
全体で出生数が下がっていますので、国際結婚の夫婦でも下がり気味です。

勿論、国別によっては上がっているケースもあります。
例えば
日本人の夫とタイ人の妻は、令和2年より令和3年は上がってはいますが、
2015(平成22)年の389人と比べて、
2020(令和2)年は303人
2021(令和3)年は320人
と300人台ですが下がり気味ですが、300人台を保っているようです。

日本人の妻とブラジル人の夫は、令和2年より令和3年は上がっていて、
ここ数年は400人台を保っているようです。
2021(令和3)年は450人、
2020(令和2年)は409人、
2019(平成31/令和1)年は 430人 
2018(平成30)年は 485人
たまたまなのか、裏付けのある理由があるのか、
2022(令和4)年を見ないと、わからないです。



ここからは、2月以降に、
外国人に関する政策が報じられたので、いくつか紹介します。


B 外国人留学生の就職促進に向けた制度

これは、専門学校を卒業する留学生向けです。
留学生が専門的な仕事に従事するためには、内定したら、
在留資格を「技術・人文知識・国際業務」又は「特定活動・告示46号」
に変更するのですが、その審査上の許可要件緩和や対象にしようとするものです。
在留資格「特定活動・告示46号」はあまり利用されていないと思うので、
在留資格「技術・人文知識・国際業務」の許可要件で簡単に説明しますと、
基本的に、許可を得るためには、
就職後予定している仕事の内容と大学・専門学校で専攻した科目の関連性が
必要なのですが、その関連性を緩和しようとするものです。
大学については、既に行っていますが、専門学校にも広げようというもの。
新たなプログラムとして文部科学相が認定した課程を修了した留学生が対象です。
2024年3月末日までに対象校として、186校474学科が認定されたようです。

https://www.moj.go.jp/isa/content/001413915.pdf


C 在留特別許可の新指針

不法残留者に対する在留特別許可の新指針が公表されたそうです。
不法残留者は、基本的に退去強制ですが、
法務大臣の裁量で在留特別許可が認められることがあります。
不法残留をしている理由は、人それぞれです。
取り締まって退去強制にするより、
人道上救済して、在留資格を許可してほしい、というケースもあります。
以前、不法残留している家族が「在留特別許可になった/なりそう」
というケースをメルマガでお伝えしましたが、新指針として加わったようです。

「家族と一緒に生活する子どもの利益を保護する必要性」
「地域社会に溶け込み貢献しているなどの事情」
は積極的評価要素らしいです。
前者は子どもが日本の小中学校に通っているケースだと思いますが、
後者の「地域社会に溶け込み貢献」は、前者と一緒であれば可能かと思いますが、
子どもがいない単身者や夫婦は、地域社会に溶け込んで貢献、は難しい感じがします。

それに関連して、不法残留が長期間に及ぶ人は
「出入国在留管理秩序を侵害している観点から」消極的評価要素になったみたいですが、
以前は、「定着」という要素で、消極的評価要素ではなかった記憶があるので、残念です。

予定している新しいガイドライン
https://www.moj.go.jp/isa/deportation/resources/08_00035.html

現在のガイドライン
https://www.moj.go.jp/isa/content/930002524.pdf


D 外国人労働者雇用労務責任者の研修が始まる

外国人社員を雇用している会社向けに、
厚生労働省が「雇用労務責任者」という研修を、3月から始めているようです。
外国人労働者に関連するルール/制度や
労使トラブルを未然に防ぐための言語・文化の違いや必要な配慮などについて学べるようです。

https://gaikokujin-roumu.mhlw.go.jp/

・適正な外国人雇用労務管理の必要性
・在留管理制度と外国人雇用状況届け出
・労働/社会保険関連法令
・異文化理解とコミュニケーション配慮
がカリキュラムとのこと。

将来はオンライン研修も視野に入れているみたいです。


E 外国人支援コーディネーターの研修が始まる予定

以前、メルマガで紹介した、創設予定の外国人支援コーディネーター制度のその後です。
外国人が困っている相談に応ずる専門家という位置づけですが、研修を8月に始めるようです。
国や市区町村役場に設置している外国人相談窓口で働いている人が対象ですが、
将来的に国家資格にして民間でも行えることを考えているのかもしれません。
国家資格化しなくても、
私のような行政書士や既に支援に携わっている民間の人達もいるので、
オンライン研修でもかまわないから、門戸を広げて欲しいです。

他にも、
・日本学生支援機構が大学生に貸与している奨学金の対象者を、
 在留資格「家族滞在」を得ている学生にも拡大、

・技能実習制度から育成就労制度へ、

・在留資格「永住」で、税金や社会保険料の未納を続けた場合の取消し事由の創設、

・経営者などの在留資格「経営・管理」の500万円以上の資本や出資の総額の要件で、
資本金については、有償型の新株予約権で調達した資金との組み合わせも条件次第で認める、

・特区制度⇒エンジェル投資家向けの在留資格制度の創設、

・人で不足対策として導入した在留資格「特定技能」の上限を2024-2028年度で82万人にする。
 対象となる分野を増やす(自動車運送、鉄道、林業、木材産業)、

がNHK、日本経済新聞に報じられました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今年も偶数月(2,4,6,8,10,12月)にお届けする予定です。

このメルマガも、平成14年(2002年)の10月から発行していて、
何気に、22年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。

過去のメルマガが読めます(85号から)
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/?jid=1300156

このメルマガは、まぐまぐを利用して発行しています。
解除は 
http://www.mag2.com/m/0000097197.htm
よりできます。

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行政書士 折本徹事務所
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column

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折本徹(行政書士)

折本 徹 行政書士事務所

日本に住んでいるフィリピン人コミュニティを開拓し、相談を受ける事からスタートしました。その後、中国人、ネパール人、ベトナム人などの外国人、取扱う分野を拡げ、経験を積み、20年以上になります。

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