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入国管理局の在留資格申請手続きをサポートする行政書士

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コラム

2019(R1)年、2020(R2)年の国際結婚件数、メルマガ第222回、2023.6.1発行

2023年6月2日

テーマ:過去のメルマガ、85号から

コラムカテゴリ:法律関連

2019(R1)年、2020(R2)年の国際結婚件数
メルマガ第222回
2023.6.1発行
<2002年(平成14年)10月創刊>

風薫る5月も終わり、6月に入ります。
今年も半分経過するのですね、早いものです。
蒸し暑い日が増えそうです。
そして、コロナ感染者が増加傾向あるので、感染予防は怠りなく、
かからないようお過ごししてください。

今年も、時期に関係なく(古くても)、新聞・雑誌・書籍に掲載された、
外国人にまつわる内容で、興味深い記事を紹介・簡単なコメントや、
このメルマガは、平成14年(2002年)の10月から発行しているので、
過去と現在は、どのように違ってきているのか、の視点で書きたい、
とも考えています。

{感染拡大防止に伴う情報}

外国人生活支援ポータルサイト
http://www.moj.go.jp/isa/support/portal/index.html

新型コロナウィルス感染症で困っている人向け
https://www.moj.go.jp/isa/content/001322500.pdf


{お知らせ}
1 現在、動画配信のテストをしています。
国際結婚の手続きの話。
国際結婚を考えている人、国際結婚をしている人の知的好奇心を満たします。
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5084001

2無料小冊子を作成しました。
・「小さな会社の外国人の在留資格「技術・人文知識・国際業務」」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5115967/

・「外国人と一緒にビジネス!!働く在留資格「技術・人文知識・国際業務」」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5119428/

Youtube 動画は無料で見ることができます。
小冊子については、
会社の経営者
一緒に外国人とビジネスをしたい人
に無料で進呈しています。


さて、本題です。

2年前、2018(平成30)年の国際結婚件数を、当メルマガでお伝えしました。

今回は、厚生労働省の「令和2年人口動態統計の概況」にて、
その後の夫妻の国籍別にみた年次別結婚件数を発表されているので、お伝えします。

2019(平成31・令和1 年。以下:令和1年)年ですが、
国際結婚件数は、21,919件、日本人男性は14,911件、日本人女性は7,008件

2020(令和2)年は、
国際結婚件数は、15,452件、日本人男性は9,229件、日本人女性は6,223件

ちなみに、
2017(平成29)年ですが、
国際結婚件数は、21,464件、日本人男性は14,799件、日本人女性は6,665件

2018(平成30)年は、
国際結婚件数は、21,852件、日本人男性は15,060件、日本人女性は6,792件


2017年、2018年、2019年については、
3年連続、21,000件台で、日本人男性が日本人女性の2倍強です。

2020年については、新型コロナウィルス感染症の影響と思われるのですが、
男性の国際結婚数が大幅に減少したため、全体も減少しています。
原則、日本人が海外に渡航できない、
海外から人を入国させない、
こともあり、
海外での結婚手続きができなかった、
日本に来てもらっての結婚手続きができなかった、
ということでしょう。

ただ、それでも約15,000件あるので、
双方の国・地域で渡航制限が緩い時期に出入国しての結婚手続き、
もともと、どちらかの配偶者の国・地域に住んでいた、
婚姻届や諸資料を郵送でやりとりをし、日本人単独で婚姻届を提出した、
が考えられます。

女性の国際結婚件数が例年より約10%減少でしたが、
男性は約5,000件、約30%減少したので、より影響があったことがうかがわれます。
なぜ、数字上、女性は10%程度ですみ、男性は30%程度の影響があったのか?
はわからないです。

もしかしたら、
男性の結婚相手である外国人女性は本国に住んでいて、日本に来て結婚手続きができなかったから、
あるいは、
日本人男性が、女性の住んでいる国・地域に渡航できなかったから、
女性の結婚相手である外国人男性は、日本に住んでいる人が多かったから、
女性が、結婚相手である外国人男性の国・地域に住んでいる人が多かったから、
と推測できますが、いかがでしょう。

ちなみに、日本人同士の結婚件数は、
2017年は585,488件、2018年は564,629件、2019年は577,088件、2020年は510,055件。

いずれにしても、コロナ禍にならなければ、
2017年、2018年、2019年の統計を見ると、
21,000件台で、日本人男性が日本人女性の2倍強なので、
2020年も、同じような数字になったのかもしれません。
こうしてみると、コロナ禍という特殊な要因があったので、
通常の状況だと統計上では推測できないことが、色々と推測ができるので興味深いです。
2021年、2022年、2023年の数字もでてきたら、分析したいですね。

尚、ピークである2006(平成18)年は、
国際結婚件数は44,701件、日本人男性は35,993件、日本人女性は8,708件
でしたので、日本人男性の国際結婚数が、余計に大幅に減ったことがわかります。


それで、
2019(令和1)年の日本人男性の国際結婚の相手方の上位3ヶ国ですが、
中国が4,723件、フィリピンが3,666件、韓国・朝鮮が1,678件です。
2020(令和2)年ですが、
中国が2,393件、フィリピンが1,955件、韓国・朝鮮が1,300件です。

上位の3か国は変わりません。
(ちなみに、4位も変わらず、タイ王国です)
中国人とフィリピン人との国際結婚件数の減少幅が大きいことがわかります。
双方の国に渡航しあえないから、と推測できます。


2019(令和1)年の日本人女性の国際結婚の相手方の上位3ヶ国ですが、
韓国・朝鮮が1,764件、米国が989件、中国が917件、です。
2020(令和2)年ですが
韓国・朝鮮が1,575件、米国が1,025件、中国が629件、です。

上位の3か国は変わりません。
(ちなみに、4位も変わらず、ブラジルです)

国別ですと 2019年→2020年
韓国・朝鮮 1,764件→1,575件
米国 989件→1,025件
中国 917件→629件
ブラジル 332件→255件
フィリピン 265件→188件
英国 233件→204件
です。

コロナ禍でありますが、米国は増加、韓国と英国はそれぞれ10%程度の減少。
米・韓・英国人との結婚ではコロナ禍の影響はあまりなかった、
逆にコロナ禍だからこそ結婚手続きをした、
とも推測できます。

尚、参考までに、
2017(平成29)年の日本人男性の国際結婚の相手方の上位3ヶ国ですが、
中国が5,121件、フィリピンが3,630件、韓国・朝鮮が1,836件です。
2018(平成30)年ですが、
中国が5,030件、フィリピンが3,676件、韓国・朝鮮が1,779件です。

2017(平成29)年の日本人女性の国際結婚の相手方の上位3ヶ国ですが、
韓国・朝鮮が1,690件、米国が1,074件、中国が812件、です。
2018(平成30)年ですが
韓国・朝鮮が1,641件、米国が1,061件、中国が847件、です。

こちらも上位3ヶ国は、不思議なことに変わらないです。
(ちなみに、4位も変わらず、タイとブラジルです)

前述の平成18年(44,701件)の国際結婚件数の上位3ヶ国は?ですが、
日本人男性の場合(35,993件)
フィリピンが12,150件、中国が12,131件、韓国・朝鮮が6,041件
日本人女性の場合(8,708件)
韓国・朝鮮が2,335件、米国が1,474件、中国が1,084件
です。
ちなみに4位は、日本人男性はタイ王国、日本人女性は英国です。

近年、ベトナム人、ネパール人の在留者が増えているので、
日本人の国際結婚の相手の上位に入ってきても、不思議ではないのですが、
既に結婚している、日本に住んでいる同じ国の人と結婚する傾向がある、
中長期の在留資格を得れば、時間をおかず本国で結婚し呼び寄せる、
方が多いのかもしれません。

国際結婚手続き
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/?jid=1304737
「入国管理局の手続きと国際結婚」のテーマの記事の一覧
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/?jid=1300153



{そのほかの話 外国人の暮らしの相談}
日本語教育の話です。2024年4月から国家資格ができるようです。
政府が認定した日本語学校になると思いますが、
その学校の教師には「登録日本語教員」の取得を義務付けることになりました。
筆記試験と教育実習が取得要件のようです(免除措置もあり)。
日本語を教える人のレベルを一定にするのが目的らしいです。
授業準備で必要な教案が、チャットGPTで作成ができるようになればどうなるのかな?
がありますが。
全国各地にある日本語教室の日本語ボランティアは、国家資格を取得しなくても良いみたいです。
取得しなくても、教え方が上手な人って多いです。


{そのほかの話 外国人とビジネス、仕事}

1 当事務所のウェブサイトにも、
外国人のフリーランスのネイチャーガイドの在留資格について掲載しましたが、
「外国人と一緒にビジネス!!フリーランスのネイチャーガイドは?」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5134934/

インバウンド(訪日外国人)向けのガイド付きツアー旅行が注目されているようです。
日経MJによると、otomo(オトモ)という会社で熊本県のPRキャラクター「くまもん」
を活用したプライベートツアーを始めたそうです。
内容は、熊本市、人吉市、八千代市で、少人数の利点を活かした11のプランを用意したそうです。
同社は、プラン数をたくさん用意しており、
以前、人気アニメのガイド付き聖地巡礼ツアーをアニメツーリズム協会と共同開発するなど、
幅広くツアーを提供していて、
「観光地のことだけではなく日本の文化や生活の話も聞けて楽しかった」
と好評のようです。
SNSなどで発信されているから行きたいけれど、知られていない場所だと情報が少ないため、なかなか行けない。
ガイドに電車などで連れて行ってもらう、
周辺を案内してもらえるのでガイド付きツアーのニーズは強いようです。
コロナ禍から普段の生活に戻りつつあるので、
ガイドのような専門家が活躍できるようになったのはうれしいことです。


2 朝日デジタル新聞から。
以前、当メルマガで
「外国人美容師育成制度。外国人美容師の就労について」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5108560/
の紹介をしました。
東京都内の美容室で、外国人美容師として許可が認められたケースがでたようです。

外国籍女性の美容師が、今春、美容室チェーンに入社しました。
2018年に来日し、都内の日本語学校で2年間学んだ後、美容専門学校に入学。
ただ、当時は日本で外国人が美容師資格をいかして働くことはできませんでしたが、
東京都の国家戦略特区「外国人美容師育成事業」として昨年(2022)実現したことにより、
要件を満たし「特定活動」の在留資格が5年間、都内の美容室で就労が許可された
とのことです。


3 当メルマガで
「士業者が主人公の書籍、海外の大学生など向けの就活ビザの検討、の話。」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5128221/
の中で紹介しました、
海外の有名大学を卒業した外国人を対象とする、就職活動目的のビザですが、
4月からJ-Find 制度として、導入しました
(それだけではなく、起業準備活動も含むようです)。
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/designatedactivities51.html


4 検討中の制度
こちらも、当メルマガで
「色々な国の起業ビザやスタートアップビザ」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5116818/
の中で紹介しました「経産省認定のスタートアップビザ」
今まで、市区町村役場に証明書発行の権限を認めていたものを、
(書類発行や事前審査などですが)
民間にも委託することを検討しているようです。

また、こちらも以前当メルマガで
「日本では可能?リモートワークビザやノマドビザ&タイで「日本風」施設ほか」
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5110325/
の中で紹介しました、リモートワークビザですが、
デジタルノマドビザとして、検討しているようです。


5 「令和5年度 経済産業省 国際化促進インターンシップ事業について」
が発表されていますので転載します。

経済産業省では、
日本の中堅・中小企業における高度外国人材の活用による国際化を促進するため、
高度な知識・技術を有する外国人材等を対象としたインターン受入れを支援する
「国際化促進インターンシップ事業」の参加企業を募集します。

海外展開の足掛かりを作りたい、高度外国人材の活用を考えている、
という企業の皆様は、是非この機会に本事業をご活用ください。

本事業への募集要項やエントリー、その他成果事例などの情報はウェブサイトをご覧ください。
https://www.internshipprogram.go.jp/
また、企業様向け「高度外国人活用セミナー&事業説明会(オンライン)」も開催中です。
参加を希望される方はこちらからお申し込みください。
セミナー&事前説明会
https://forms.office.com/r/QA4A7uQByW

【参加コース】

本年度は、以下の全3コースから選べるインターンシップを実施します。
※2次募集がある場合は1,2の2クールとし、全5コースとなります。

・Aコース / 国内留学生等の対面参加型
自宅からインターンシップ先企業に毎日出向き、そちらで就業体験を行っていただきます。
担当の方や仲間とも直接顔を合わせて仕事ができ、コミュニケーションが取りやすいスタイルです。

・Bコース / 海外在住人材のオンライン参加型 インターンの自宅等で就業体験を行います。
現地にいるからこそできる調査等も可能なため、海外への進出等を検討する企業に向いています。
海外からオンラインにて参加するため、入国の手続きなどを省き手軽にインターンシップを行えます。

・Cコース / 海外在住人材の対面参加型(来日)
海外より来日し、通勤圏内の宿泊施設より毎日出向いて就業体験を行います。
企業文化を直接体験することができるため、
実際に外国人材を採用した際のイメージを膨らませることができます。

【インターンシップ期間】

<1次募集>
Aコース:2023年8月1日~9月29日(活動日:原則40営業日)
Bコース:2023年8月18日~9月29日(活動日:原則30営業日/最大120時間)
Cコース:2023年10月17日~12月15日(活動日:原則40営業日)

<2次募集>※
A2コース:2023年10月10日~12月8日(活動日:原則40営業日)
B2コース:2023年11月2日~12月15日(活動日:原則30営業日/最大120時間)
※ 2次募集は、1次募集のエントリー〆切後に募集開始予定ですが、
1次募集で予定数が充足した場合、募集を行いません。

【募集対象】
日本国内に主な事業所を有する中堅・中小企業(業界団体、非営利法人、自治体を除く)
※複数コースへの応募可能(より多くの機会を提供するため、未実施の企業を優先します)

【インターン対象者】
・開発途上国(OECD/DACリスト掲載国)の国籍(中華人民共和国を除く)を有する者で、
高度な知識・技術を有する外国人材。
・開発途上国(OECD/DACリスト掲載国)の国籍(中華人民共和国を除く)を有する者で、
日本国内に在留している高度な知識・技術を有する外国人材。
・日本国内の大学・大学院に在籍する日本人学生。

【企業への主な支援】
・異文化コミュニケーション・情報セキュリティ・基礎日本語等の研修提供
・専属コンシェルジェによる伴走支援
・人材育成支援費(1日1名あたり2,000円)の支給

【問い合わせ先】
経済産業省 国際化促進インターンシップ事務局(株式会社パソナ内)
〒107-8352 東京都港区南青山3丁目1-30
HP:https://www.internshipprogram.go.jp/
TEL:050-5211-5651 E-mail:jip@pasona.co.jp


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は8月にお届けする予定です。
ここ数年、1月を除いて毎月1回、届けていますが、
今年は偶数月(2,4,6,8,10,12月)にお届けする予定です。

このメルマガも、平成14年(2002年)の10月から発行していて、
何気に、20年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。

過去のメルマガが読めます(85号から)
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/?jid=1300156

このメルマガは、まぐまぐを利用して発行しています。
解除は 
http://www.mag2.com/m/0000097197.htm
よりできます。

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