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内定者のための在留資格「特定活動」・入社日まで在留したい、入社日まで待機の在留について、メルマガ第188回、2020.4.1発行

折本徹

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テーマ:過去のメルマガ、85号から

内定者のための在留資格「特定活動」・入社日まで在留したい、入社日まで待機の在留について
メルマガ第188回  2020.4.1発行
<2002年(平成14年)10月創刊>

行政書士の折本徹と申します。
今、コロナウィルスの話題が、各マスコミで報道されていますが、
一方で、早々と桜が開花した、という明るい話題も報道もされています。
又、ここ数日、私の子供のころからファンだった志村けんさんが亡くなった
ことが報じられています。
読者の皆様も不安や不自由さを感じていると思いますが、
健康に留意して過ごしてください。頑張りましょう。

今年も、時期に関係なく(古くても)、新聞・雑誌・書籍に掲載された、
外国人にまつわる内容で、興味深い記事を紹介・簡単なコメントや、
このメルマガは、平成14年(2002年)の10月から発行しているので、
過去と現在は、どのように違ってきているのか、の視点で書きたい、
とも考えています。

新型コロナウィルス感染症により経済活動が停滞してしまい、
業況が悪化してしまった企業や今後は悪化が避けられない企業が出てきています。
そして、今年の新卒者については、本日、無事に入社する人もいれば、
内定を取り消さたり、入社の延期を余儀なくされた人もいます。
政府としては、雇用調整助成金で対処する等様々な方策を打ち出しています。

それで、留学生の場合はどうなるのか?があります。
通常、在留資格「留学」を得ている留学生が、
大学等を卒業する前に内定が出ているときは、
出入国在留管理局へ就労の在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ変更申請をします。
審査を経て、許可通知ハガキを受け取ったら、卒業証明書を持参して、
就労の在留資格に変更手続きをします(在留カードをもらいます)。

残念ながら、内定が取り消された場合、
在学していた教育機関から推薦書を発行してもらい、
就職活動目的の在留資格「特定活動」に変更できる可能性はあります。

では、入社日が延期された場合は、
内定者のための在留資格「特定活動」に変更する方法があるのか?
考えてみましょう。

入社日が延期になったときは、
「大学等の在学中あるいは卒業後に就職先が内定し採用までの滞在を希望する場合」
の手続きはあるので、この手続きを応用する形になると考えます。

元々、どういうケースが想定されているか?ですが、
 在留資格「留学」を得て、在留する外国人が、
9月又は10月に大学や大学院を卒業又は修了し、
翌年4月に入社が決まっていて、
入社日までの間、日本に滞在したいケース、
が推測されます。

出入国在留管理局では下記のような案内をしています。

1 内定者のための「特定活動」について

 大学等の在学中に就職先が内定した方や、大学等を卒業後、継続就職活動中に就職先が内定した方が、企業に採用されるまでの間本邦に滞在することを希望される場合、一定の要件を満たせば、採用時期までの滞在を目的とした「特定活動」の在留資格への変更が認められ、本邦に継続して滞在することが可能です。

2 対象となる内定者について

(1)対象
・「留学」の在留資格で在留されている方
・継続就職活動を目的とする「特定活動」の在留資格で在留されている方
(2)要件
・本邦の教育機関を卒業したこと又は教育機関の課程を修了したこと
・内定後1年以内であって、かつ、卒業後1年6月以内に採用されること
・企業等において従事する活動が「技術・人文知識・国際業務」等就労に係るいずれかの在留資格への変更が見込まれること
・内定者の在留状況に問題がないこと
・内定者と一定期間ごとに連絡をとること、
内定を取り消した場合は、遅滞なく地方出入国在留管理局に連絡することについて内定先の企業が誓約すること

3 資格外活動許可について

 内定者のための「特定活動」を許可された方は、一定の要件を満たせば,資格外活動の許可を受けて1週間について28時間以内で行う資格外活動(いわゆるアルバイト)が可能です。
 
留学の在留資格を得ている人が
留学⇒内定者のための特定活動⇒就労の在留資格(技術・人文知識・国際業務)
の順序で変更申請をしていきます。

ですので、入社日を延期した場合は、上記の応用になるのではないか?と考えます。
しかしながら、収束と景気回復がいつになるのか、わからないので、
入社日を決められないでしょうから、出入国在留管理局と相談しながら進めてください。


<新型コロナウィルス感染症対策について政府は色々と対策を打ち出しています。>
海外からの渡航者の入国制限や隔離措置も行われています。
海外へ渡航する場合の注意喚起も呼びかけています。
そして、日本からの渡航者に同様な措置を取っている国・地域もあります。

このような状況なので、結婚生活を送る、仕事や商談のため等、
外国人を招へいしたくてもできないこともあります。

下記のことを確認しましょう。

地方出入国在留管理局から、在留資格認定証明書が交付されても、
在外日本大使館からビザが発給してもらえるのか、どうか、確認しましょう。
在留資格認定証明書の有効期間が延長されているので、
いつまでか?在外日本大使館で確認しましょう。

招へいする外国人が入国を試みる場合、
ビザ発給がされない国籍者なのか、
ビザが発給されても効力が停止されている国籍者なのか、
入国拒否される国籍者なのか、
入国後2週間は自宅待機等をしなければならない国籍者なのか、
前記の国を経由して日本に到着するのか、
確認しましょう。

(4月1日現在、
外務省の渡航中止を勧告するレベル3の国は、
北米や欧州など73か国・地域。
原則として、
過去14日以内に該当地域に滞在歴のある外国人は上陸拒否。
帰国者には、入国後、PCR検査。陰性でも2週間、
自宅やホテル等で待機。公共交通機関の利用自粛。

レベル3以外の国・地域については、
全世界対象に不要不急の渡航中止のレベル2。
入国後2週間、自宅やホテルで待機、公共交通機関の利用自粛。
ホテル代が自己負担なのがつらい。。

⇒ウクライナ,ベラルーシ,ロシア,UAE,オマーン,カタール,クウェート,サウジアラビア,アンティグア・バーブーダ,セントクリストファー・ネービス,ドミニカ共和国,バルバドス,ペルー,ジブチ,この14か国が「レベル3」に引き上げられ、この結果,合計87か国・地域が「レベル3」となり、
上陸拒否国になります。
 なお,この87か国・地域以外の全世界の感染症危険レベルにつきましては,引き続き「レベル2」を維持しています。)

3月と4月に在留期限が到来する人が、
在留資格期間更新申請と在留資格変更申請をする場合、
在留期限より1ヶ月間は申請が猶予できる、とされています。
又、不安が募り、
申請をして、いったん、日本から出国したい人もいるかもしれませんし、
いったん出国して、在留期限の直前になって入国し、
申請したい人もいるかもしれません。
尚、申請した場合、在留期限から最大2ヶ月間の特例措置期間に入ります。
そして、みなし再入国許可の対象になります。
「いつまで、申請したら良いか」
「いつまで、申請をさせたら良いのか」
ですが、
在留資格を失わないように、失わせないように、
申請の当時者や関係者は、
日本と外国の間の出入国制限を確認しながら、
申請や出入国をさせてください。

⇒その後、6月までに在留期限が到来する人は、在留期限より3ヶ月の猶予となっています。


法務省のサイト
外国人の在留支援・生活支援/新型コロナウイルス感染症に関する在留諸申請における取扱い等
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/hisho06_00100.html


http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/20200131comment.html

外国人生活支援ポータルサイト

http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00055.html




再度、法務省のサイトです。
新型コロナウイルに関する在留諸申請の取扱い等についての情報を掲載しています。
http://www.moj.go.jp/hisho/kouhou/20200131comment.html

外国人生活支援ポータルサイト

http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00055.html



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

このメルマガも、平成14年(2002年)の10月から発行していて、
何気に、17年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。

過去のメルマガが読めます(85号から)
http://mbp-japan.com
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/?jid=1300156

このメルマガは、まぐまぐを利用して発行しています。
解除は 
http://www.mag2.com/m/0000097197.htm
よりできます。

VISA・在留資格研究会
行政書士 折本徹事務所
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column
https://www.toruoriboo.com

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折本徹(行政書士)

折本 徹 行政書士事務所

日本に住んでいるフィリピン人コミュニティを開拓し、相談を受ける事からスタートしました。その後、中国人、ネパール人、ベトナム人などの外国人、取扱う分野を拡げ、経験を積み、20年以上になります。

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