職人行政書士への道(渉外業務の) 第20回、人道的配慮をしてくれ-理想と現実の狭間で-(1)
職人行政書士への道(渉外業務の)第6回
「不交付・不許可理由を修正しただけで大丈夫か?」
外国人の在留資格を得るために申請しても、結果として不交付・不許可になり、
その理由を入国管理局から教えてもらい、判明したとします。
では、不許可・不交付の理由を正し、申請すれば、大丈夫か?
と言う疑問を持つことが大事です。
勿論、ケースで判断することになります。
しかし、喜び勇んで二回目の申請することには、「ちょっと待った!」です。
入国管理局の立場からみたら、
通常、不交付・不許可にしたときに、行政訴訟になる可能性がある、
が前提になっている、と推測します。
だとするならば、訴訟に負けられないため(訴訟費用は国民の税金)、
入国管理局は、時間をかけて検討している、と推測もできます。
ですので、審査期間が長期化することもうなずけます。
そうすると、当然のことながら時間が経過しているので、
当初と比べて、申請案件の取り巻く事情が変わってくる可能性があることは否定できないです。
事情が変わってくる場合は、どういうケースが考えられるか?です。
例えば、国際結婚の事案が挙げられます。
ほとんどの場合、交際を経て、結婚手続きが完了したら、即、申請となります。
通常、不交付・不許可の時の理由として、日本人配偶者の渡航回数が少ないとか、
夫婦間相互の直接のコミュニケーションがとれていない、
が挙げられることが散見されます。
審査期間が長期化すると、時間が経過していますので、
最初の申請では、恋人同士としてどういう交際をしていたのか?が重要ですが、
二回目の申請では、(審査期間の長期化に関係なく)
夫婦として、離れ離れになっているのだから、どのように夫婦関係を維持しているのか?
も加わり、そのことを説明し、資料等で証明しなければなりません。
ですので、不交付・不許可理由が判明したので、それを修正し、
喜び勇んで、二回目の申請をすることは、「ちょっと待った!」ですし、
修正しただけで大丈夫、ではないのです。
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