東京の不動産は、バブルなのか?

仲宗根和徳

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テーマ:不動産投資と東京

皆さんこんにちは。
和不動産の仲宗根です。
本日テーマは、【東京の不動産は、バブルなのか?】というテーマで書き進めて参ります。

東京の不動産は、バブルなのか?

「東京の物件は、今 上がってるんですよね」とセミナー参加者の方から、よく聞かれます。確かに現在の東京は、都内各地で再開発の真っただ中です。オリンピック後は、地価が下がると考えている人も多いようですが、実際のところはどうなんでしょうか?また、新型コロナウイルスは不動産市場にどのような影響を及ぼしたのか?2つの観点から今後、東京でバブルが起なのかご説明します。

まずは、東京オリンピックより先に開催されたロンドンオリンピックを参考に考えてみましょう。

ニッセイ基礎研究所の「基礎研レポート」によると、「オリンピック開催翌年となった 2013 年も不動産の取引量は前年比+39%で過去 3 年より高い増加率となった」ようです。世界的に不動産の価格が下がり、取引量が減った時期に、ロンドンはオリンピックが終わった後、価格、取引量ともに増加したことが指摘されていました。

「ロンドンオリンピックが将来に向けた都市形成の通過点であり、世界的なイベント開催を経て将来に続く都市開発を行ったともいえる」という見解です。

現在の東京も、再開発の真っただ中ではありますが、再開発はまだまだ終わるわけではありません。むしろ今後も、開発は予定されています。再開発が今後も行われれば、土地や建物の価値も上昇して、人が集中することで税金を回収してさらに再開発を行うことができます。また、リニアモーターカーの開通も、その中の1つです。リニアモーターカーの開通により、移動の時間が短縮されれば、今後も東京に観光などをする人は増えるのではないでしょうか。東京もロンドンと同じように、オリンピックはあくまで、きっかけの1つであって、全てではないということです。実際に世界的なファンドは、東京の不動産投資市場は、魅力的だと回答している現状があります。

世界的なファンドは、バブルだと言い切っていない!

実際に世界的なファンドは、東京の不動産投資市場をどのように考えているのでしょうか?UBS CIOウェルネスリサーチの「UBSグローバル不動産バブル指数」(2017年9月)の統計によりますと、東京の不動産は少し割高という結果で、決してバブルではないという見解を発表しました。



2018年6月に新聞紙面で紹介されていた、不動産サービス大手のCBRE幹部の見解も、「海外投資家から見て日本の不動産投資市場は魅力的か?」という問いに「イエス」と回答しました。理由は、エリアのリスク分散とイールドスプレッド(利回りから資金の調達コストを引いた金額)が高いからと回答したのです。利回りは落ちてきているものの、マイナス金利の影響で、スプレッドは他の国より高い水準であり、オフィスビルや物流施設、住宅など多岐に渡り関心が高いとのこと。
このことから、世界的なファンドは、イールドスプレッドを投資の際に重要視していることが分かります。

コロナウイルスと不動産の関係とは?

さらにもう一つ不動産投資に大きな影響を与えているのが、新型コロナウイルス。今後バブルが起こるのではないかと思われる理由の一つに、リーマンショックを連想しているのではないでしょうか。しかし、リーマンショック後と現在の状況は異なっています。大きく異なるのは、現在は市場にお金が溢れていることです。金融緩和政策の影響により、政府は市場のお金の量を増やし、消費を促しています。日銀は2023年に消費者物価水準2%を目標に金融緩和をしていますが、長期化する見通しであると予測されているため今後も不動産価格は上昇するのではないでしょうか。

さらに、金融緩和に加えて、貯蓄の割合が増えたことから、国の富は過去最高を記録しました。現在、市場には「金余り」の状態になっており、このお金が資産運用を始めた投資へ向けられています。不動産投資にもお金が流れています。実際にコロナウイルスの影響により、若者の不動産投資に対する関心が高まっています。不動産にかんする関心が高まる一方で、マンションの数には限りがあります。特に東京は今後も人口増加が予測され、さらに単身者の割合が増加傾向にあることから、単身者に需要が高い物件の価値は今後も上がるのではないでしょうか。


マイナス金利は、続くのか?

不動産投資の魅力を支えているマイナス金利は、いつまで続くのか?私個人の見解では、もうしばらく続くのではないかと考えています。理由は、2つあります。
1つは、日銀の黒田総裁の任期延長が決まったこと。もう1つは、物価上昇率が政府目標を達成していないこと。この2点により、マイナス金利の恩恵は、もうしばらく続くのではないかと考えています。

実際、帝国データバンクが昨年発表した「都道府県別の平均借入金利」の統計では、一番高い秋田県でも1.87%でした。



多くの企業が1%台で融資を受けられる環境がある現在は、マイナス金利の恩恵を十分に受けていると考えられるでしょう。そのため、物件の利回りが低下しても、イールドスプレッドは確保できるのです。
イールドスプレッドを確保することは、個人においても重要で、不動産投資ローンが厳しくなっていると捉えられがちですが、投資用ワンルームマンションローンでは、現在も1%台の低金利で借り入れができます。しかも、頭金なしの諸費用のみの支払いで、マンション投資はスタートできるのです。

確かに物件価格は、上昇傾向ですが、ローンは組んだ時点で基準金利は決定します。そのため、マイナス金利の恩恵を受けられるうちに、検討することも今後の選択肢の1つかもしれません。

今回のコラムは、ここまでです。最後までお付き合い頂きましてありがとうございます。次回のコラムもお楽しみに!
和不動産 仲宗根和徳

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