社員がすぐ辞める会社の共通点|中小企業で多い「評価制度の問題」と離職対策【評価シリーズ①】

桐生英美

桐生英美

テーマ:人事トラブル

今日もありがとうございます。
人事トラブルを整理する「人の専門家」元ハーレー社労士
ハーレー好きの社労士 キャプテン ヒデです。

なぜ中小企業の社員は3年以内に辞めるのか

中小企業の経営者から、よく次のような相談を受けます。

「せっかく採用してもすぐ辞めてしまう」

「人材が定着しない」

「最近は応募も少ない」

人手不足が深刻化している今、採用の難しさを感じている会社は非常に多くなっています。

しかし実は、社員が辞める原因は
採用だけの問題ではありません。

多くの企業で見られるのが

「採用 → 早期離職 → 再び採用」

という負のスパイラルです。

このスパイラルを止めない限り、
いくら採用活動を頑張っても、人材は定着しません。

では、社員はなぜ会社を辞めてしまうのでしょうか。

離職理由の本質は3つ

多くの離職理由は

給料が低い

仕事がきつい

人間関係

などと言われます。

しかし、実務の現場で多くの企業を見ていると、
離職の本質は次の3つに集約されます。

① 成長実感がない

社員が会社を辞める大きな理由の一つが

「成長している実感がない」

ということです。

例えば

何を頑張れば評価されるのか分からない

教育制度がない

仕事が単調

このような状態が続くと

「この会社にいても将来が見えない」

と感じるようになります。

特に若い社員ほど
**「成長できるかどうか」**を重視します。

② 評価が不透明

次に多いのが

評価の不透明さ

です。

例えば

上司によって評価が違う

評価基準が分からない

頑張っても評価されない

このような状況では

「会社は自分を正当に評価していない」

という不満が生まれます。

実際、厚生労働省の調査でも
若年層の離職理由として

「評価や処遇への不満」

は上位に挙げられています。
(出典:厚生労働省「雇用動向調査」)

③ 将来が見えない

3つ目は

将来が見えないこと

です。

例えば

昇進の仕組みがない

キャリアの道筋がない

会社の方向性が分からない

このような状態では

「ここにいても意味がない」

と感じてしまいます。

特に優秀な人材ほど
将来が見えない会社から離れていきます。

実は「評価制度」が離職を防ぐ

この3つの問題を解決するカギが

評価制度

です。

評価制度とは単に

「給料を決める仕組み」

ではありません。

本来の役割は

何を頑張ればよいかを明確にする

成長の方向を示す

将来のキャリアを見せる

という

会社と社員をつなぐ仕組み

です。

評価制度がある会社では

目標が明確になる

成長が実感できる

将来が見える

ため、社員の定着率が高くなります。

労働法上も評価の透明性は重要

実は評価制度は、単なる経営の問題ではなく
労務管理の観点からも重要です。

例えば

昇給

降格

配置転換

解雇

などの人事判断では

合理的な理由

が求められます。

これは

労働契約法第3条(労働契約の基本原則)

において

労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場で合意することを基本とする

とされていることや

解雇権濫用法理(労働契約法16条)

などにも関係します。

評価基準が曖昧な会社では

人事判断の合理性を説明できず
トラブルになるケースも少なくありません。

人手不足時代は「採用より定着」

人口減少により、
人材市場はこれからさらに厳しくなります。

つまり

採用競争の時代

です。

この時代に重要なのは

採用よりも定着

です。

社員が辞めない会社は

評価制度

教育制度

キャリアの仕組み

が整っています。

そして何より

社員が納得して働ける会社

です。

評価制度は会社ごとに設計が必要

ただし評価制度は

テンプレート

市販の制度

を導入すればうまくいくものではありません。

会社の

規模

人員構成

事業内容

組織文化

によって、最適な制度は変わります。

そのため評価制度の設計は

個別に検討する必要があります。

もし

社員の離職が増えている

評価制度がない

評価が曖昧

という場合は

一度、制度の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

このテーマについては、動画でも分かりやすく解説しています。

フィギュアスケートで理解する評価制度


文章だけでは伝わりにくい部分も、
具体例を交えて解説していますので、ぜひご覧ください。

同じような状況がある場合、放置すると組織全体に影響が出ます。
初期段階での対応が重要ですので、必要に応じてご相談ください。

当事務所では、

・評価制度の簡易診断
・制度設計
・運用支援

まで、企業の実情に合わせたサポートを行っています。

必要に応じて、お気軽にご相談ください。

人事労務の現場では、
同じような問題がさまざまな会社で起きています。

・問題社員への対応
・採用トラブル
・労基署調査への対応

などでお困りの際は、
個別の状況を踏まえて整理することもできます。

必要な場合はお気軽にご相談ください。

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Mybestpro Members

桐生英美
専門家

桐生英美(社会保険労務士)

日本経営サポート株式会社

民間企業での人事経験25年、社労士登録30年。労基署対応、労務トラブル対応など、現場実務を中心に支援してきました。経営と法令のバランスを考え、実務としてどう整えるかを経営者と伴走する社労士です。

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