注目の本郷中学校・2月1日入試の<その後>
東京都立高校の分割後期・二次募集入試の結果は、昨日「手続状況」として発表されました。
簡単にご説明しますと、都立高校は前期、分割後期・二次とも、合格発表日の翌日正午までが入学手続き期間です。前期のみ実施の学校では、手続き終了時に欠員がなければ4月からの入学者が確定しますが、欠員が生じた場合(端的な例としては、定員通りの合格者数としたが、入学手続きをしない合格者がいた場合)、その不足分を、「二次募集」として募集します。分割後期・二次の場合はこの後がもうないので(定時制を除く。また今年は単位制六郷工科のデュアルシステム科で1名の三次募集を実施)、手続き終了後の「手続状況」として最終発表される形となるのです。
分割後期募集は、募集人員(定員)のうちの一定数をあらかじめ分割し、後期募集として予定しておくもので、最初から「何名募集」か、わかっています。人数も、少ない方でも十何名、多いと六十数名、七十数名と、まとまった人数が予定されています。なお、以前にもお伝えした通り、この中でもっとも合格ラインの高いのが、旧第1学区の田園調布高校です。
いっぽう二次募集は、前述の通り前期合格者の手続きを締め切って、欠員が生じた場合にのみ行なわれるものですから、そもそも「実施されるかどうかわからない」ものです。今年は合格ライン(1000点満点)780点の町田高校で1名募集となりましたが、近年では20年の竹早(800点)、17年の青山(830点)以外、この層以上の学校で二次募集が行なわれた例はありません(合格ラインはいずれも声の教育社版『東京都高校受験案内』の、その当時の男女別で高い方の数字です)。
そして今回の町田高校では、1名募集、18名受験に対し、6名の合格者が出ました。20年の竹早は、1名募集、60名受験に対し4名合格、17年の青山は、2名募集、114名受験で12名合格です。「倍率」で見ると、今回の町田が3.3倍、竹早が15.0倍、青山が9.5倍となります。
もっとも気になるところの、分割後期・二次での合格ラインはどれくらいか、ということなのですが、結論を先に言ってしまうと、これは読みようがありません。
毎年実施されている田園調布でさえ、その年に都立(区部)全体でどのような受験者の流れとなり、どんな学力の人が前期不合格となって、さらに分割後期で田園調布を受けるのかどうか、という予測は、立てようがないためです。
まして今回の町田や、竹早、青山のようなケースでは、それぞれの学校と同ランクか、より上位の学校の不合格者すべてが受験する可能性を持っているのであり、さらに当日、受験者おのおのがどのような出来具合になるのか、だれにもわからないのです。田園調布にしても、町田や竹早のような学校で二次募集がある時に、成績上位層がそちらへ流れてゆるやかな入試になるかと言えば、決してそうとは考えられません(それらの二次募集がなければ田園調布を受けたであろう受験者の一定数は、もちろん流れているでしょうが、だから田園調布がゆるやかになるわけではないはずです。一人一人に様々な事情や考えがあって、受験校を決めるわけですから)。
従って、仮に分割後期・二次募集を受けることになる場合、難易度順にA校、B校という2つの候補があるとしたら、おおむね次のような判断基準が考えられるのではないでしょうか。
①私立の進学先は確保できていて、しかしできれば都立の少しでも上位の学校に進学したい、というケース→A校を受験。
②とにかく都立進学が大前提、あるいは進学先が確保できていないケース→B校を受験
もちろん、A校、B校の候補の選び方にもいろいろな考え方がありますし、二次募集のあるなしによっても変わって来ます。一つ一つのケースでしか、判断のしようはないのです。来年以降に都立高校を受験されるご家庭では、こうしたことを念頭に置いて、これからの受験戦略を立てられるよう、ご案内させていただきます。
最後になりますが、分割後期・二次までの長い受験日程を終えられた受験生のみなさんに、心から「お疲れ様でした」と言わせていただきます。みなさんの高校生活、そして人生は、これからです。4月からは新しい気持ちで、新しい生活をスタートさせて下さい!
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国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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