「○○」の改善ができていないマンション管理組合は「働き世代拒否」と同じ
マンションの合意形成には、「論理」+「感情」で。
それを見事なまでに実践されたマンション理事長に出会って
衝撃を受けたのは、いまから10年前。
その人は外資系企業の日本法人トップになったような方で、仕事の仕方やプライベートについても極めて論理的であり、私はその方から仕事を頂きながら勉強もさせて頂くという、なんとも贅沢な時間を頂いていました。
しかしこの方の凄いところは、論理的な考え方や進め方を変えずに、理事会・総会時には「説明の仕方」を見事なまでに変えているところでした。
つまり、
冷静な論理展開を図りつつ、ここという場面では感情に訴えて同意を得ていた
ということです。
この方は、自分の考え方が正論であることを理解したうえで、正論だけをごり押ししたのでは日本人のムラ社会では受け入れられないか、後味の悪い結果となってしまうことを知っていました。
日本人の議論は「感情」を抜きにしては成り立ちません。
特にマンション管理組合のような「理事長も理事も一般区分所有者もフラットな団体」では尚更です。
論理思考を前提としながらも、場面に応じて感情に訴えることは、組合運営を円滑に進めるコツです。
この方の管理組合運営には、他の理事や居住者は気持ちよく合意していました。理事会・総会運営に立ち会うたびに「この人は凄い」としびれていました。
【冷静な論理展開を展開しつつ、ここという場面では感情に訴える】
マンション管理士として肝に銘じるべき教訓です。
マンション管理コンサルタント メルすみごこち事務所