さすが『徳島随一』 肩こりも頭痛もスッキリ解消しました
肩こりで悩んでいる人の中には、同時に頭痛に悩まされている人も少なくありません。
多くの場合、肩こりによる筋肉のこわばりや血管の収縮で頭痛が引き起こされていると考えられますが、頭痛には、さまざまな種類があります。
このコラムでは、頭痛のしくみや頭痛の種類を説明しながら、肩こりと頭痛の関係、肩こりが原因と思われる頭痛の解消法などをご紹介します。
☆頭痛はどうして起こるのか
頭の一部もしくは頭全体に痛みを感じることを頭痛といい、目の奥の痛みや後頭部の首の付け根あたりの痛みも頭痛のうちと考えます。
頭痛の多くは頭蓋骨の外側にある皮膚や筋肉、血管に感じる痛みで、頭蓋骨内では主に動脈で痛みを感じ、脳では感じません。
痛みが発生する原因は、頭蓋骨の外側にある皮膚や筋肉、血管の炎症、圧迫、引きつり、脳動脈の膨張や炎症、頭部の首の付け根あたりの筋肉の収縮、脳神経や脊髄神経の圧迫などです。
頭痛には、生命に危険のない痛みで、引き起こす原因が頭部にしかない一次性頭痛と、脳内出血やくも膜下出血などのように頭蓋骨内に原因があって、生命に危険がある痛みや頭部以外の部位の病気からくる症状として現れている二次性頭痛があります。
☆一次性頭痛と二次性頭痛について
【一次性頭痛】
一次性頭痛には、「片頭痛(偏頭痛)」「群発頭痛(三叉神経・自律神経性頭痛)」「緊張型頭痛」があります。
命に関わる頭痛ではないものの、悪化、慢性化すると生活の質が低下するので、一度、医療機関に相談しましょう。
<片頭痛(偏頭痛)>
頭部の左右どちらか片側が、脈打つようにズキンズキンと痛むのが特徴です。悪化すると、気分が悪くなって嘔吐したり、光や音に過敏になったりします。
痛みがなければ日常生活に支障はありませんが、痛みの起こる頻度が増して、月に15日以上痛みの発作が起こる状態が3カ月以上続く場合は、慢性片頭痛といいます。
女性に多く、生理周期に関連して起こる場合があります。
<群発頭痛(三叉神経・自律神経性頭痛)>
目や目のまわり、前頭部、側頭部の三叉神経の領域に起こる激しい痛みと、目の充血、涙や鼻水といった自律神経系の症状が特徴です。
夜間や睡眠中に発作を起こしやすく、15分から長くて3時間ものあいだ痛みが続きます。
20~30歳の若い男性に多く、発作が起こると1~2カ月間、1日に3~4回の激痛に悩まされます。
<緊張型頭痛>
頭全体が締め付けられているような痛みを感じますが、片頭痛のように脈打つような痛みではなく、気分が悪くなって嘔吐したり、光や音に過敏になったりすることもありません。
頭痛のほとんどは、この緊張型頭痛です。
首や頭の筋肉が緊張して起こる頭痛で、肩こりや目の疲れが原因となります。
月に15日未満だと反復性、月に15日以上が3カ月を超える場合は慢性とされ、慢性になると数時間から数日間ずっと痛みを感じ、軽い吐き気を起こす場合もあります。
【二次性頭痛】
二次性頭痛は、二日酔いによる頭痛など軽度のものから、頭を打つなどの外傷を負ったあとの後遺症として発症する痛み、生命に危険を及ぼす可能性が高い脳出血やくも膜下出血、脳腫瘍などがあります。
いつもと違う痛みを感じたり、日に日に頻度や痛みが増したりするような場合は、命に関わる頭痛であることが多いので、すぐに医療機関を受診しましょう。
☆肩こりが頭痛の原因になる理由
頭痛の多くは、緊張型頭痛です。
この「緊張」というのは、筋肉が締まり柔軟性を失ってこり固まってしまう状態を指します。
肩こりの原因となる首や肩まわりの筋肉の緊張も、緊張型頭痛の原因となります。
同じ姿勢を取り続けるといった身体的なストレス、精神的なストレスによって肩こりが起こります。
そして肩こりから首、頭部にかけての筋肉が緊張すると、筋肉のこわばりによって血管や神経が圧迫されて頭痛を発症します。
同じ姿勢を取り続けるとき、筋肉は動いていないのですが、それは筋肉にとって楽なことではありません。
座っていても、頭や腕は重たく、首や肩に負荷がかかります。
体を動かさないでじっとしていると、姿勢を保つために首や肩が負荷に耐えてずっと緊張状態にあるのです。
血液の中には、乳酸など疲労物質を分解する酵素があります。
筋肉に緊張があると血液の循環が滞るので筋肉内に疲労物質が溜まって硬くなり、痛みや疲労を感じるようになります。
さらに、細胞内の水分や血液が循環しなくなるので、全身に影響が出てきます。
また、精神的なストレスが原因で筋肉が緊張することもあります。
イライラしたり、不安になったり、日々の生活でプレッシャーに悩まされたりすると交感神経が高まり、筋肉や神経が緊張してしまいます。
慢性型緊張頭痛は、精神的なストレスが関係しているケースが多いようです。
こうして、筋肉の硬さや痛みが肩こりの状態から首や頭部まで広がると、頭部の筋肉が緊張して締まり、頭部全体が締め付けられるような頭痛になるのです。
☆肩こりが原因の頭痛を和らげる方法
緊張型頭痛は、肩こり頭痛と呼ばれることもあるほど、肩こりとの関係が深い頭痛です。
肩こりをほぐすことで頭痛が改善される場合があるので、頭痛が楽になる肩こりのほぐし方をご紹介します。
【首回りを温める】
・頭痛の原因になりやすい首回りのこりを和らげるため、蒸しタオルや温湿布などで温めて血行をよくしましょう。
・入浴時に浴槽に肩までつかって温まり、血行をよくしましょう。
【リラックスタイムをつくる】
・手仕事やパソコンに集中して作業をしている場合、途中で手を止めて立ち上がったり、対象物から目を離して肩の力を抜いたりして、休憩をとりましょう
・長時間にわたって仕事や家事、ゲームなどをしないように、1日のうちで作業時間を決めて、時間にゆとりを持たせましょう。
【適度なストレッチを行う】
疲労物質をため込んだり、血流を滞らせたりして頭痛のもとになっている硬い筋肉。
首や肩まわりを動かしてほぐしていきましょう。
ひどい頭痛のときは気分が悪くなってしまうので、頭痛をあまり感じないとき少しずつ行いましょう。
頭部を動かさないのがポイントです。
【首回りをラクにする】
体の中心軸を感じるために立って行います。
正面を向き両足は肩幅に開きます。
両肘を左右の脇に対して90度になるように上げ、両手は胸の前で軽く握ります。
顔を正面に向けたまま肩だけ左へ、右へとリズミカルに回します。
ひじはできるだけ後ろに引いて、左右の肩が90度回転するようにします。
これを1回2分ほど行います。
立つのがつらければ、椅子に座ったままで同様の動作を行います。
腕の力を抜いて軽く、テンポよく、がコツです。
【背中の筋肉をほぐす】
正面を向き、両足は肩幅に開きます。
脇を締め、両ひじを90度に曲げ、そのままゆっくり、両肩を前から後ろ、後ろから前に大きく5回ずつ回します。
立つのがつらければ、椅子に座ったままで同様の動作を行います。
間に一息ついて2セット行います。
【肩甲骨を回す】
肩甲骨には首や肩まわりの筋肉が複数ついているので、動かすことで効率よく首や肩まわりがほぐれていきます。
正面を向き、両足は肩幅に開きます。両ひじを脇に対して90度になるように上げ、両手の先を肩先に置きます。
顔を正面に向けたまま両ひじを前、後ろに5回ずつ回します。
これを1回2分ほど行います。
立つのがつらければ、椅子に座ったままで同様の動作を行います。
体の左右にひじで円を描くようにしましょう。
上記のストレッチを、無理のない範囲で組み合わせてみましょう。
最初は軽く、慣れてきたら、徐々に動きを大きく、回数を増やしてみましょう。
長い時間行うとかえってマイナスに作用するので、1回2分を限度に行います。
☆片頭痛(偏頭痛)と緊張型頭痛の違い
肩こりが原因で起こる主な頭痛は緊張型頭痛ですが、片頭痛との区別がつきにくいこともあります。
緊張型頭痛は血管が収縮して起こりますが、片頭痛はその逆で血管が拡張して起こります。
痛みの発生する仕組みが違うので、アプローチの方法も違ってきます。
精神的な緊張が続いたり、同じ姿勢を取り続けて頭痛を感じたりしたとき、首の後ろや肩まわりが固まって、典型的な肩こりの症状になっているのが緊張型頭痛です。
こりの部分を押すと痛いけれど気持ちよさも感じます。
頭部の左右どちらかに脈打つような痛みを感じる片頭痛の場合は、首と頭部の境目あたりの奥の方に痛みを感じるポイントがあります。
緊張型頭痛は、気持ちよく感じる部分が首・肩・背中と広範囲にあるので、上記の「背中の筋肉をほぐす」「肩甲骨を回す」のような肩をグルグル回すストレッチが効果的です。
片頭痛は、あまり体を広範囲に動かさない方がいいので、上記の「首回りをラクにする」のように、背骨を中心とした体の軸にあるインナーマッスルを動かすようにします。
緊張型頭痛と片頭痛との両方を発症する場合もあるので、最初はインナーマッスルを動かして、ラクになったら肩まわりをほぐしていくようにするといいでしょう。
普段の生活で気をつけたいことも、緊張型頭痛と片頭痛とでは違いがあります。
緊張型頭痛は、精神的・身体的ストレスをなるべく受けないようにすることが大切です。散歩を習慣にするなど、できるだけリラックスできるような環境で体を動かすのが効果的です。
片頭痛は痛みを引き起こすきっかけが、特定の食品や音・光・暑さ・寒さなど人によってさまざまなので、自分が頭痛を起こすきっかけとなる条件を把握しておくことが大切です。
痛くなったらどうすれば痛みが和らぐのかも理解しておいて、適切に対処できるようにしましょう。
いずれも、痛みの対処方法を市販薬に頼ると、習慣化して慢性の頭痛になってしまう恐れがあります。
薬を使わずに痛みを緩和したり予防したりするのが難しい場合は、がまんしないで医療機関に相談しましょう。
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