「どんな枕も合わない・・・」とお悩みの方 お読みください
今の自分の身体の状態は、日々の生活の積み重ねの結果だと言えます。
ストレートネックもまたしかり。
ストレートネックとは読んで字のごとく「真っ直ぐになった首」
「首が真っ直ぐならいいのでは?」と勘違いされる方もいらっしゃいますが、正常な頚椎(首の骨)はゆるいカーブを描いているもので、ストレートネックは自然なカーブが損なわれた状態。
実は、治さなければならない症状なのです。
そのままにしていると肩こりや痛み、めまい、耳鳴りなどあらゆる不調に見舞われる可能性があります。
今回はストレートネックの改善方法についてお伝えいたします。
☆ストレートネックとは?
頸椎は7つの骨で構成されています。
背中がきれいなS字カーブを描いているように、首の骨も自然な状態で30~40度の弯曲があります。
このカーブによって、5㎏~7㎏もある頭の重さを分散しているのです。
この生理的なカーブが損なわれ、頚椎がまっすぐに固まった状態がストレートネック。
おもな原因は、スマートフォンやパソコンの使い過ぎです。
☆スマホ、パソコンとストレートネックの関係
スマホやパソコンを使うときは、画面をのぞき込むためにうつむいたり、前傾姿勢になったりします。
このときの首の状態は、頭の全重量を首だけで受け止め、首の後ろの筋肉が前に引っ張られて緊張した状態になっています。
正しい位置にある場合に比べると、首には3倍の負荷がかかっていると言われます。
これが慢性化すると、頚椎そのものが変異し、ストレートネックになります。
首の自然なカーブが失われることにより、首まわりの筋肉への負担も大きくなります。
そうなると、肩こりや首こりが発生します。
さらに筋肉が不自然な状態で癒着するため、首を動かすのがつらくなり、その状態で固まってしまうのです。
この状態が何年、何十年も続いていれば、肩こりだけではなく、さまざまな不調を呼び起こすことになります。
☆ストレートネックは自律神経にも悪影響
首には自律神経が集中しているため、ひとたび異常がおこると、さまざまな不調が現れます。
副交感神経の働きが阻害されることにより、精神的に落ち込むこともあれば、頭痛やめまい、吐き気、耳鳴りなどが起こることもあります。
また、首まわりにはリンパ節も多く、リンパの流れが滞ることにより、肌荒れやむくみなどの症状が現れることもあります。
まさにストレートネックは、さまざまな不調を呼び起こす「万病のもと」といっても過言ではありません。
でも、ストレートネックは自分でケアすることもできるので、日ごろの意識を変えていきましょう。
☆ストレートネックをチェックしてみよう
ストレートネックは自分には無縁だと思っている方も多いでしょう。
しかし、スマホやパソコンを長い時間使う人は、ストレートネックを疑ってみたほうがよいかもしれません。
ストレートネックかどうかはレントゲン検査でわかりますが、そこまでせずとも自分でチェックすることもできます。
ここでストレートネックのチェック方法を記しておきましょう。
壁に背を向けて後頭部、肩甲骨、お尻、かかとを壁につけてみましょう。
あごを引いた状態で、後頭部が壁についている人は正常な首の状態です。
後頭部が壁から離れている人、または意図的にくっつけないとつかない人はストレートネックが進行していると考えられます。
☆ネット社会の到来でストレートネックが増えている
前述のように、ストレートネックは長時間に及ぶスマホ・パソコンの操作によって発症、悪化しているケースがとても多くなっています。
総務省の「平成29年通信利用状況調査」によると、スマホの個人保有率は全体で8割近く、20代30代は90%以上の人がスマホを利用しているそうです。
また、個人でのインターネットの利用率も8割を超えています。
これらの普及とともにストレートネックも増えています。
現代社会では、スマホやパソコンは仕事にも生活になくてはならない必需品となっています。
したがって、これらをやめるのは無理な話です。だとすれば、上手に付き合っていくほかありません。
☆肩こりはストレートネックのサイン?
ストレートネックの前段階として肩こりや首こりの症状が現れますので、この段階で危険信号を察知し、対策をとるようにしましょう。
慢性化すればするほど、改善が困難となります。
ストレートネックの改善方法はいろいろあります。以下にお伝えしますので参考にしてください。
☆ストレートネックにならないためのパソコンの使い方
まず、パソコンを使うときの正しい姿勢についてお伝えします。
正しい姿勢を保つことで、ストレートネックを予防しましょう。
一番大事なのは猫背にならないようにすることです。
姿勢が崩れないように椅子や机を調節し、キーボードの置き方も工夫する必要があります。
机や椅子は高さを調整できるものを選び、自分に合った高さに合わせましょう。
机の高さは、作業をするとき肘が90度になるのが望ましい高さです。モニターと目の距離は40㎝程度を確保します。
ノートパソコンは本体とキーボードが一体となっているので、うつむく角度も強くなり、猫背になったり、顎がでたりしがちで、ストレートネックになりやすいです。
最もよくない使い方が、出先でパソコンを膝に置いて操作することです。
うつむけばうつむくほど、首の負担も大きくなりストレートネックも進行します。
ノートパソコンを利用する場合は台などを利用し、できるだけ画面が目の高さに来るよう調節しましょう。
☆ストレートネックを予防するスマホの使い方
次にスマホを操作するときの姿勢です。
首への負担のない使い方を意識しましょう。
スマホは手元で小さい画面を操作するので、どうしても背中が丸まって猫背になり、頭が前に出ることにより首への負担が大きくなります。
この弊害を避けるには、スマホをできるだけ目の高さまで持ち上げることが大切です。
「その体勢は疲れる」というのであれば、反対側の手でスマホを持つ手を支えたり、机やテーブルに肘をついたりするなど工夫をしましょう。
また、パソコンもスマホも長時間見過ぎるのはNGです。
たとえ正しい姿勢を維持していたとしても、没頭しすぎないように適度に休憩を入れ、首の運動や肩回し運動などを取り入れるとよいでしょう。
☆バスタオルでつくる「タオル枕」でストレートネックを解消
首は動いているときよりも、じっとしている時の姿勢が健康を左右します。
たとえ良い姿勢でも、同じ姿勢を長時間とり続けるのは首にはよくありません。
タオル枕は寝ながら首のストレッチができ、ストレートネックの改善にも役立つものです。
作り方はとても簡単で、バスタオルか厚手のスポーツタオルタオルがあればすぐにできます。
方法は次の通りです。
〇バスタオルを二つ折りにして、クルクル巻き筒状にしてください。
〇タオルの両端を輪ゴムで止めてできあがり。
〇タオル枕が首にフィットするように寝ます。
〇その体勢を5分間続けます。
〇ゆっくり首を右に動かし、そのまま10秒キープしましょう
〇反対側に動かし10秒キープしてください
普段使っている枕は頭を乗せますが、このタオル枕は首の後ろに敷いて寝ます。
それによって、自然な頚椎のカーブを復元することができます。
後頭部は床についた状態になるので、はじめは違和感があるかもしれませんが、1日5分程度この枕で横になると、ストレートネックの改善を期待することができます。
☆枕を変えるだけで解決する悩みがある
良い姿勢を意識して生活することで、ストレートネックになることを予防できますが、いくら日中に努力をしたところで、睡眠中に首に負担をかけているようでは意味がありません。
日本人は高い枕を愛用する傾向がありますが、枕が高すぎると、頚椎の自然な弯曲が損なわれます。
使い心地のいい枕、いつも使っている枕が首の負担になっているかもしれません。
良い枕とは、正しい姿勢で立っているときの状態を横になってもキープできる枕です。
つまり、通常の首の弯曲が保たれる高さの枕を使用するようにしましょう。
枕の使い方にも注意が必要です。枕に頭だけを乗せるのではなく、肩口にあたるくらい深めに頭を乗せることが大切です。
☆健康で長生きをするために
現在、日本人の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳となっています(厚生労働省・2018年調査)。
一方健康寿命はというと、男性が72.14歳、女性が74.79歳です。
できることなら、健康なまま天寿を全うしたいと考えるのはみな同じです。
ストレートネックが病を引き起こす可能性もありますので、放置せずに日ごろから姿勢などについて意識を持つようにしましょう。
「私もぜひ良くなりたい」って方は
大畠整骨院ホームページをご覧ください [http://www.oohata-seikotsu.jp/]