練習なしの見直しは意味がない
「どうして空は青いの?」
「なんで魚は水の中で息ができるの?」
「どうして月は形が変わるの?」
小学生の子どもたちは、大人が思っている以上にたくさんの疑問を持っています。
保護者の方も、何度も「どうして?」と聞かれて、
「今忙しいから後でね。」
「そういうものだから。」
と答えたことがあるのではないでしょうか。
もちろん、毎回すべての疑問に付き合うことはできません。
しかし私は、この子どもたちの「どうして?」をできるだけ大切にしてほしいと思っています。
なぜなら、この「どうして?」こそが、将来の学力につながる大切な入口だからです。
未来舎でも、長く子どもたちを見ていると、大きく伸びる子には一つの特徴があります。
それは、答えを聞いて終わるのではなく、
「なぜそうなるの?」
と、もう一歩先まで知ろうとすることです。
## 好奇心がある子は「勉強させられている」という感覚が少ない
例えば、昆虫が大好きな子がいるとします。
好きな昆虫についてなら、
図鑑を何ページも読む。
名前を覚える。
生息地を調べる。
季節による違いを知る。
実際に捕まえに行く。
大人から、
「今日は昆虫について30分勉強しなさい。」
と言われなくても、自分から何時間でも調べます。
電車が好きな子なら、駅名や路線、車両の種類を驚くほど覚えていることがあります。
恐竜が好きな子なら、聞いたことのないような長い名前まで覚えています。
なぜでしょうか。
記憶力が特別だからではありません。
「知りたい」という気持ちがあるからです。
これは学校の勉強でも同じです。
子どもにとって勉強が、
「覚えなければいけないもの」
「宿題だからするもの」
だけになってしまうと、どうしても受け身になります。
しかし、
「なんでこうなるんだろう?」
と疑問を持てた瞬間、勉強は少し変わります。
算数の答えを出すことだけではなく、
「どうしてこの式になるの?」
と考える。
理科の用語を覚えるだけではなく、
「どうして雨が降るの?」
と考える。
社会の地名を覚えるだけではなく、
「どうしてこの場所に町ができたの?」
と考える。
疑問を持つことで、覚えるだけだった知識に意味が生まれます。
そして意味が分かると、知識は記憶にも残りやすくなります。
私は、
「知りたい」という気持ちは、子どもにとって最も強い学習意欲の一つ
だと思っています。
「どうして?」をすぐに消してしまわない
子どもから質問されたとき、大人はつい正しい答えを教えようとします。
例えば、
「どうして氷は溶けるの?」
と聞かれたとき、
「温度が上がるからだよ。」
と答える。
もちろん間違いではありません。
でも、そこで会話は終わってしまいます。
少しだけ変えて、
「どうしてだと思う?」
と聞いてみるとどうでしょう。
「暑いから。」
「太陽が当たるから。」
「冷たいのがなくなるから。」
いろいろな答えが返ってくると思います。
正解でなくても構いません。
大切なのは、
自分が知っていることを使って予想する経験です。
そして、
「じゃあ、日なたと日陰だったらどっちが早く溶けるかな?」
と聞けば、簡単な実験にもなります。
予想する。
実際に試してみる。
結果を見る。
予想と比べる。
「なんでこうなったんだろう?」ともう一度考える。
これは、自由研究と同じ流れです。
そして実は、学校で求められる「思考力」も、このような経験の積み重ねから育っていきます。
保護者がすべての答えを知っている必要もありません。
「お父さんも分からないな。調べてみようか。」
それで十分です。
むしろ、分からないことを一緒に調べる姿を見せることは、
「分からないことは恥ずかしいことではない。調べればいい。」
ということを子どもに教える機会にもなります。
好奇心は「知識をつなげる力」になる
体験や好奇心が大切なのは、単に子どもが楽しく過ごせるからではありません。
学校で学んだ知識同士をつなぐ役割もあります。
例えば、家族旅行で瀬戸大橋を渡った子がいるとします。
そこで、
「どうしてこんな大きな橋が落ちないんだろう?」
と思った経験があれば、後に理科や技術で構造について学んだときに、
「あの橋も同じ考え方なのかな?」
と知識がつながるかもしれません。
料理をした経験があれば、
割合や重さ、体積を算数で勉強したときにイメージしやすくなります。
植物を育てた経験があれば、理科で光合成を学んだときに、教科書だけで習うより実感を持って理解できます。
つまり、体験が多い子は、
学校で習った知識を現実の世界と結びつけやすい
のです。
これは、城ノ内中等教育学校の受検や高校受験を考える場合にも大切だと考えています。
もちろん、たくさん体験をしたから受験に合格できるという話ではありません。
しかし、初めて見る資料を読み、
持っている知識を使い、
「なぜだろう?」
と考える力は、短期間の暗記だけで身につくものではありません。
小学生のうちから、さまざまなことに興味を持ち、考える経験を積んでおく。
その土台が、将来の学習にもつながっていきます。
親が子どもの「好き」を勉強に変えすぎないことも大切
ここで一つ、気をつけてほしいことがあります。
例えば子どもが昆虫に興味を持ったとします。
そこで、
「じゃあ昆虫について作文を書こう。」
「図鑑で調べてノートにまとめよう。」
「せっかくだから自由研究にしよう。」
と、すぐに「勉強」に変えてしまうと、せっかくの好奇心がしぼんでしまうことがあります。
子どもは、ただ知りたいだけかもしれません。
ただ虫を捕まえたいだけかもしれません。
それでいいのです。
すべての経験を学習教材にする必要はありません。
まずは、
「そんなに好きなんだ。」
「面白いね。」
と一緒に楽しむ。
そして子ども自身が、
「もっと知りたい。」
と思ったときに、図鑑や本、博物館などへつなげてあげる。
親が学ばせるのではなく、子どもの「知りたい」が学びに変わるのを少し手伝う。
この距離感が大切だと思います。
AI時代だからこそ「答え」より「問い」を持てる子へ
生成AIが普及し、分からないことはすぐに答えを得られる時代になりました。
これからの子どもたちは、私たち大人以上にAIを身近な道具として使っていくでしょう。
私はそれを悪いことだとは考えていません。
むしろAIを上手に活用する力は必要になります。
しかし、どれだけ優秀なAIがあっても、
「何を知りたいのか」
を決めるのは人間です。
AIに良い質問をするためには、まず疑問を持たなければなりません。
「本当にそうなの?」
「どうして?」
「別の方法はない?」
と考えられる子は、AIを答えを写すための道具ではなく、自分の考えを深めるための道具として使えるようになるでしょう。
だから未来舎では、これからの時代に必要なのは、単に多くの正解を知っていることではなく、
自分で問いを持てること
だと考えています。
未来舎が実験や体験を大切にしている理由
未来舎では、机に向かって勉強する時間をもちろん大切にしています。
計算も漢字も英単語も、基礎学力として必要です。
しかし、それだけではありません。
実験をする。
外へ出かける。
実際に見て、触れてみる。
異なる学年や学校の子どもたちと話す。
さまざまな体験を取り入れているのは、子どもたちに、
「なんで?」
「すごい!」
「もう一回やってみたい!」
という気持ちを持ってほしいからです。
その感情が、
「もっと知りたい。」
に変わり、
やがて、
「自分で学んでみよう。」
につながっていく。
未来舎が目指しているのは、先生から言われたことだけを勉強する子どもではありません。
自分で疑問を持ち、自分で考え、分からなければ調べたり質問したりできる子どもです。
小学生の今は、テストの点数だけでは見えない力を育てられる大切な時期です。
今日、お子さんから、
「どうして?」
と聞かれたら、すぐに答えを教えるのではなく、一度こう聞いてみてください。
「どうしてだと思う?」
そこから始まる数分の会話が、子どもの「知りたい」を育てるかもしれません。
そして、その小さな「知りたい」の積み重ねが、
中学校、高校、受験、そして大人になってからも自分で学び続けられる力につながっていくと、
未来舎では考えています。
徳島県で小学生向けの学習塾をお探しの方や、点数だけでなくお子さんの好奇心や考える力も育てたいとお考えの方は、ぜひ未来舎のホームページをご覧ください。
未来舎の授業、実験や体験活動、子どもたちへの教育について詳しくご紹介しています。
▼未来舎ホームページはこちら
https://www.miraisha1994.info/


