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社長の言葉が社員に届かない理由【SNS成果が出ない会社の構造4】

橋本貢

橋本貢

テーマ:SNS成果が出ない会社の構造


「うちの想いは、ちゃんと発信しているんです」
「理念もあるし、方向性も伝えているつもりです」
「でも、なぜか社員が同じ方向を向いてくれなくて…」

この相談は、SNSの文脈に見えて、実は組織の問題そのものです。

そして、この状態にある会社は、例外なくSNSもうまくいきません。

なぜなら、

社長の言葉が社内で機能していない会社は、社外にも届かないからです。

発信の出発点は、常に社長です。
どのような価値を大切にしているのか。
どのような顧客に、どのような未来を提供したいのか。

これが言語化され、共有され、日々の行動に落ちていくことで、初めて発信は一貫性を持ちます。

しかし現実には、

社長は語っているつもり
社員は理解しているつもり
しかし実際にはズレている

という状態が非常に多い。

この“つもりの連鎖”が、すべてを曖昧にします。

たとえば、社長が「お客様第一」と言ったとします。

この言葉自体は、どの会社でも使われるものです。
しかし、その意味は会社ごとにまったく違うはずです。

・多少無理をしてでも要望に応えることなのか
・長期的な価値提供を優先することなのか
・価格よりも品質を重視することなのか

ここが定義されていなければ、社員はそれぞれの解釈で動くことになります。

結果として、

現場の対応がバラバラになる
顧客体験が統一されない
発信内容も一貫しない

という状態が生まれます。

そして、そのズレはSNSにもそのまま現れます。

ある投稿では高品質を語り、
別の投稿では価格訴求をしている。
ある担当者は想いを語り、
別の担当者はキャンペーン情報だけを出している。

これでは、見ている側は混乱します。

「この会社は、何を大事にしているのか」

が分からないからです。

ここで重要なのは、

言葉は“発した時点”ではなく、“共有された時点”で意味を持つ

ということです。

社長がどれだけ熱く語っても、
それが社員の中で具体的な行動レベルまで落ちていなければ、
それは存在していないのと同じです。

さらに言えば、

社員が理解していない言葉は、顧客にも伝わりません。

SNSは、その最前線です。

発信しているのが社長であれ、担当者であれ、外注先であれ、
その背後にある“言葉の統一”がなければ、
メッセージは必ずブレます。

そして、ブレたメッセージは、信頼を生みません。

では、どうすればよいのでしょうか。

ここで必要なのは、

「言葉の解像度を上げること」です。

抽象的な理念やスローガンを、
具体的な行動や判断基準にまで落とし込む。

たとえば、

「お客様第一」とは何かを定義する
どのような場面で、何を優先するのかを明確にする
判断に迷ったときの基準を共有する

こうした積み重ねによって、
言葉は初めて“機能するもの”になります。

そして、その状態になって初めて、

社内の行動が揃い、
顧客体験が整い、
発信にも一貫性が生まれます。

SNSは、その結果として機能するものです。

逆に言えば、

SNSだけを整えようとしても、
社内の言葉が揃っていなければ、必ず限界が来ます。

ここでもやはり、問題は“運用”ではなく“構造”にあります。

社長の言葉が社員に届いていない。
その状態で、外に向けて発信しても、
それは表面的なメッセージにしかなりません。

もし今、

「想いはあるのに伝わらない」
「発信しているのに一貫しない」

という状態にあるとしたら、

それはSNSの問題ではなく、
言葉の構造の問題かもしれません。

次回は、

SNS担当者に丸投げすると、なぜ崩壊するのか

というテーマに進みます。

ここには、多くの企業が無意識に行っている、
“責任の切り離し”という構造的な問題が潜んでいます。

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橋本貢
専門家

橋本貢(経営コンサルタント)

しずおか経営サポート

表面的な課題ではなく、売上・組織・戦略の根本構造を見極め、本質的な打ち手を実行まで伴走支援します。経営者の意思決定に寄り添い、成果に直結する改善を行います。

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