学力中心で育てないで!
人は「比較される」ことを嫌う
人は誰でも「比較されて評価される」ことを嫌います。
また、他者との比較による評価ばかりをする人に心から信頼を寄せることはないはずです。
いい大人である私たち親はそんなことは百も承知のはずなのに、
〈わが子の子育て〉となれば
「比較する子育て」をしてしまいがちなのはなぜなのでしょう?
お友だちと比べる、兄弟姉妹で比べる、自分の子ども時代と比べる・・・など比較の対象はさまざまですが、
誰と比べられたとしても、比べられる方にしてみたら、これほど面白くないことはありません。
「お兄ちゃんが5歳の時には、もう、こんなことが出来ていたよ。」
「お父さんが子どもの時はな・・・」
「お隣の○○ちゃんはもう○○できるんだって。すごいね。あなたも頑張りなさい」
などなど。
日常、このような発言を無意識にしてしまっている人は案外多いように思います。
親にしてみたら「はっぱをかけてやる気を起こさせよう」という意図なのかもしれませんが、
言われた時の子どもの気持ち、そしてその後の子どもの心情の変化に無頓着すぎます。
比べて劣っている部分を指摘することでわが子の能力が伸びるのならば、どんどん比較すればよいでしょう。
しかし、劣っている部分にスポットをあて短所がグングン伸びた試しは今までにありましたか?
母子の信頼関係を損ね、短所を浮き彫りにしてしまっただけではありませんか?
「比べる子育て」は百害あって一利なしなのです。
比べる子育てをされてきたお子さまはおしなべて「自己肯定」感があまり高いとは言えません。
このことは、将来にわたって、子の人間性の基盤に影響を及ぼすということを知ってください。
子どもはみなそれぞれが、その子にしかない『オンリーワンの個性』をもっています。
誰一人として同じではないのです。
わが子は奇跡のような確率であなたのもとに生まれてきてくれたたった一人のかけがえのない存在。
誰かと比べる必要などないのです。
その子なりのペースで、その子なりの形で、個性を伸ばしていけばいいのですよ。
お母さん、比べる子育てから自分自身を解放しましょう。
母子関係が一気に好転し、子育てが「感謝」に変わりますよ。