親として子どもにしてあげられる大切なこと

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:子育てで悩んだら

子育てに必要なことは

カウンセラーとして学んだことの中で、子育てに最も重要だと感じたのは、「子どもを信じること」と「子どもの自立を支援すること」です。

私自身カウンセラーの勉強を始めた時、ふたりの先生から「こんな立派なご両親に育てられて、お子さんはかわいそうですね」と言われて、訳が分からず混乱してしまいました。




でも、心理の勉強を深めていくと「先回りしていた子育て」に気付くようになりました。私は娘が困らぬように、うまく障害物を取り除き、時にはサポートしてうまく飛ばせていたのです。

例えば、ピアノの発表会で練習の嫌いな娘は、1週間前になってもノーミスでは引けず、間際になって集中的に練習します。その際先生に教わる時間がないため、曲の強弱がつけられず、私がCDを買って聞かせて本番に間に合わせるという事をしていました。ピアノを教えてもらっていた先生も私の友人だったため、娘の曲は見栄えのする曲を選んでもらって本番をうまく切り抜けていました。でも、当然大きくなるにつれ、毎日練習している子に抜かされていきました。

娘の友達で本番中に大きなミスをした子は、翌年完璧に仕上げてきました。ミスして恥ずかしい思いをしたくなければ、ちゃんと練習するようになるものだとその時には気づいていませんでした。


ピアノだけでなく他のことも目先の課題をクリアさせるように、先回りしていました。

カウンセラーの勉強をして分かったのは、子どもの力を信じることです。子どもを信じることとは、先回りして障害物を取り除こうとするのではなく、自分の力で問題を解決できると信じることです。これは、親としては結構難しいことかもしれません。

私たちは、子どもが困難に直面したとき、すぐに手を差し伸べたくなります。でも、それでは子どもは自分で考え解決する機会を失ってしまいます。

生きる力を育てる


失敗しないようにと教えることは、失敗を恐れて、チャレンジする勇気が持てず、臆病になってしまう場合もあります。子どもには失敗しないようにフォローするのではなく、失敗を経験させ、「失敗しても大丈夫!他に方法はないか考えよう」と、そこから学ぶチャンスを与えることが重要です。



また、子どもの自立を支援するとは、子どもが自ら自分の足で立ち、自分の決断を下す力を育てることを意味します。これは、子どもが自分の選択に責任を持つように促すことが含まれます。これを通じて、子どもは「自分ならできる」「きっとうまくいく」というような気持ち、自分自身を信じる力を養います。

親ができるサポートとは

親が子どもの成長をサポートするためには、自分の不安や心配をコントロールし、子どもに適切な自立の機会を与えることが大切です。これは、子どもが自分の力で成長し、成功するための土台を築くことにつながります。

私自身、カウンセラーの勉強をするまでは、これらのことを実践することは簡単ではありませんでしたが、カウンセラーになってたくさんのカウンセリングを通して、とても大切な事だと分かりました。

子どもたちが自分の力で立ち向かい、解決する能力を持っていると信じること。それが、親として子供にしてあげる最大の贈り物だと思います。

子どもを信じることの本質

子どもを信じることの本質は、子どもが自分自身で問題に向き合い、解決策を見つける力を持っているという信頼です。これは、親が子どもに対して絶えず援助や指導をするのではなく、ある程度距離を保ち、子どもが自分で考え行動する環境を作ってあげることを意味します。

それは、子どもの自己解決能力を育て、将来的に困難に立ち向かう力、大切な生きる力を養います。親が過保護になることなく、子どもに自由を与えることが、子どもの自立心を育む重要な要素になります。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

飯塚和美プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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