イライラする家族とうまく付き合う方法

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:考え方を変えてみる

こんにちは、コロナの影響で先の見えない不安や自粛で生活ペースが乱れてストレスを感じている方が多いと思います。私もカウンセリングの予約が激減してしまい、叔母や姉の三回忌にも出られず、急に増えた自由な時間を持て余しています。今回のことで、私は忙しい方が上手に時間が使えていたことを実感しています。

家族のモコです。自宅で仕事をするようになったので、私がパソコンに向かうといつの間にかここに居て熱い視線を送ってくれます。



家の中にこもってばかりいると、今まで気にならなかった些細なことが気になったりしてしまう方が多いと思います。今回は家族と居てイライラしてしまう方のために、コミュニケーションについて少しお話ししたいと思います。

コミュニケーショントラブルの原因

「何でこうしないんだろう?」「どうしてこんな事言うの?」「してくれて当然なのに!」そう思ってイライラしてはいませんか?

たいていの場合、コミュニケーションのトラブルの原因は「きっとこうに違いない」「こうしてくれて当然」「こう思ってるだろう」という勝手な思い込みにあります。

それは家族でも同じで、同じ家に住んでいても大切だと思う物や、許せない事が結構違う事が多いのです。育った環境や価値観は人それぞれ・・・相手にとっては「ここまでやるのが当然」と思う事も、「そこまでしなくても」と感じてしまったり、「当たり前」と思う事も相手にとっては「全然当たり前とは思えない」という場合が多くあります。

例えば「優しさ」という事でも、泣いている時「どうしたの?大丈夫?」と聞いてくれる人を優しいと思う方、見て見ないふりをする人に優しさを感じる方も居ます。

自分以外の人がどう思うかなんて家族であっても分からない事が多いのです。

自分と違う相手を認める事から始めましょう

だから「こうしてくれて当然」「こうするべきだ」を相手にぶつけると、喧嘩になったり心が離れる原因になる事もあります。

違う価値観は否定するのではなく「この人はこう言う人なんだ」と理解する事が大切です。自分以外の人に「何で」「どうして?」を思うだけで心が疲れてしまいます。自分と同じように思えない、出来ない人を認めた方が楽になります。
して欲しいことがあって、してくれないからとイライラしていても相手に通じる事はありません。素直にしてもらえるように工夫してみましょう。

相手に何かしてもらいたい時は目的を意識します

例えば掃除を手伝ってもらいたい時には、目的は『掃除してもらう事』・・・「掃除くらい手伝ってよ!」と強く責めるより「掃除してくれると嬉しいな」と言う方が気持ちよく手伝う可能性は増えます。目的達成のためにどう話せば良いかを考えてみましょう。

そしてその掃除を次回もして欲しい時には、その掃除の仕方が50%だったとしても「何このやり方は!」と文句は言わない方が次に手伝ってくれる可能性は増えます。
もっと上手に掃除をして欲しい時には「ありがとう。ここのところもうちょっとこうしてくれる?」「ここまでやってくれると嬉しい」と言う方が素直に動いてくれる可能性も上がります。
目的達成のためにどう話すかを考えると自分の感情のコントロールもしやすくなります。

ただし、やってくれなくてもやらないことを怒らない。そしてあきらめない事。その時の気分もあるので今回は駄目でも他の日はうまくいく場合もあるからです。感情的に話して改善されるなら良いですが、相手の気分を損ねない方が目的達成の確率は上がります。

相手に期待するのをやめましょう

期待すると相手が思うような反応をしないと落胆してしまいます。「うまくいったらラッキー」くらいに思うと心の安定は保てます。
自分以外の人は自分の思い通りにならないと理解しておく方がイライラしなくてすみます。

相手が思い通りの事をしてくれたら大げさに褒める

白々しすぎは馬鹿にされたような印象を与えてしまうかもしれませんが、してもらいたい事をしてくれたら素直に喜んでください。「ありがとう」「嬉しい」「さすが」等、褒められると人はドーパミン(やる気物質)が出るので、心では少し不満が残っても「このくらい当然」「雑ね」などとは口にしない方が気持ちよく行動してもらえます。

我慢はいつか爆発するので、上手に伝える工夫をしましょう

「これは嫌だ」「こうして欲しい」と思っていても、「どうせ分かってくれない」と我慢してはいませんか?
我慢してそのまま気にならなければ良いのですが、我慢も限界、爆発して喧嘩になるという話をよく聞きます。結局我慢したのにもっと悪い結果になったりすることも少なくありません。

自分の思いは素直に伝えておく方が結果が良い方向に向かいます。
「私はこう思うんだけどあなたはどう?」「私はこうして欲しいけどあなたも何かして欲しい?」「私はこうしたいけどあなたはどうしたい?」
これは両方の気持ちを大切にする話し方です。この話し方を身につけるとコミュニケーションはとても良くなります。

以上、家族関係をよくする考え方と話しです。ただし、上手に出来なくても「あー駄目だ」と思わずに、出来たらいいや位の気楽な気持ちでチャレンジしてみてくださいね。

世界的に不安が蔓延しています。ほんの少しの思いやり、優しさでこの困難を乗り切って「あの時は大変だったね」とみんなで笑い合える日が早く来る事を祈ります。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

飯塚和美プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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