日経新聞ミスリー!?
非常用発電機の負荷試験はもったいないので本当に必要か、消防法の故障交換を管理会社がたくさん言ってくるが、管理会社ばかり儲かるしくみになっているのではないかというお問い合わせをいただきました。
まず、非常用発電機についてですが、私個人としてはマンションではまだ点検全体が負荷試験を含めた体系が確立していないと思っています。
平成30年(2019年)6月1日に自家発電機の点検基準と点検報告書の一部が改正されました。
もともと負荷試験は毎年ということだったのですが、実際には実施していなかったところが多く、その結果、実際の非常事態に使えないところが多発して法律改正に至り、管理が厳しくなったと聞いています。
消防法第44条11号では、非常用自家発電機の点検・整備を怠ったり整備や点検をしていないのに「整備しました」と虚偽の報告をすると、管理者(理事長)に対して、30万円以下の罰金、または拘留の処罰がくだされる規定になっています。
私の顧問先のマンションでも非常用発電機は点検もせず放置されていたので、百万円以上をかけて動くように修理しました。
法律改正の結果、毎年分解清掃をして6年に1回負荷試験をするか、毎年負荷試験をするかの選択になりました。
結果後者の方が安いのでどのマンションも負荷試験をするという選択になっています。
金額を下げるなら、管理会社を通さず直接業者を探してくれば多少下がるかもしれませんが、なくすことはできません。
消防法により管理会社が儲かるというのは事実で、負荷試験などは管理会社にしてみれば新しい儲けどころができたので乗っかっている感は否めませんが、法律を決めたのは管理会社ではありません。
消防法違反に関しては、火災が発生した時に死亡事故にでもなれば、管理者(理事長)や防火管理者に実刑が下る可能性があります。
なので我々コンサルとしても、無駄だから『いらない』とは言ってはならないものの一つです。
←私もたくさんのマンションを見てきましたが、テスト以外で使ったことは聞いたことさえありません。とはいえ、消防設備に大活躍されても、それはそれで大きな災害です。
消防設備はとにかく金食い虫です。
ただ、これが安全と安心を保証するものなので受け止め方は人それぞれだと思います。