迫るWindows10のサポート終了、その意味と推奨される対応策、選択肢とは

古賀竜一

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テーマ:ITで今起きている問題と課題


今、Windows10のPCが故障するとタイミング的に微妙な時期にある

Windows10のサポート終了が次第に迫ってきています。このタイミングでWindows10のパソコンが故障してしまうと、残り少ないサポート期間によってユーザーは非常に微妙な選択を迫られることになります。故障診断の結果次第では以下の選択をしなければならなくなるでしょう。

1.修理費用が思ったより高額なので思い切って新しいパソコンを買うことにする

2.新しいパソコンへ急に買替えるのは予算的に厳しいので、できれば安い中古PCにしたい。でも、Windows11正規対応の中古パソコンはまだ高額なので安いWindows10の中古PCを買うしかない。

3.修理費は高額でも新しく買うよりは安いので今のPCを修理してWindows10のまま使うしかない。

4.修理不能といわれて買替えなければいけないけど、Windows11のパソコン新規導入はソフトウェア、周辺機器対応に懸念や問題があるので不安だ。(2.3.のいづれかの選択を迫られることになる)

一番スムーズに解決するのはWindows11のパソコンに買い替えることですが、予算的の問題によっては中古PCという選択になるかもしれません。しかしWindows11正規対応の中古PCはまだまだ高額で玉数が少ない状況にあります。それより修理代のほうが安いのなら修理してWindows10のままポート終了まで使い切ろう・・という選択もあるでしょう。

しかし、Windowsサポート終了時に毎度よくある悪手の選択をする方がいます。「サポートが切れても一か八かそのまま使い続けよう」ということを決め込む人です。毎回Windowsサポート終了時にはその選択をしてしまう方が数多くおられます。

その選択は専門的な立場から言うとやはり「やめておいたほうが良い」と言わざるを得ません。何も、脅かして新しい買い替え需要に誘導しようというような姑息な理由とか、Microsoftの手先となってそう言っているわけではなく、それにはちゃんとした根拠があります。



社会インフラとして機能し始めているOS(基本システム)

WindowsやAndroid,macOSなどのオペレーティングシステム、いわゆる「OS」は、リリース時のIT環境とその時の時代背景に合わせて設計されています。そして、ある程度の将来的な変化を見越し、想定した上でリリースされています。また、進化や変化が速いITの状況に対しては、定期的なアップデートや更新で修正を行ってその都度対応できるようにしています。

ところが、Web環境、セキュリティー、利用形態の急速な変化に対して、そのような更新や機能追加といった形の「建て増し」あるいは修復、修正といった「リフォーム」のみでは追いつかなくなりつつあります。古い設計のOSのままでは様々な面で齟齬が生じるようになりました。やがて基本システムといういわば土台や骨組み自体にも限界が訪れることになります。

特に最近ではAIの普及による変化が起き始めています。これまでただの土台だったOSにもAIが搭載されるという新たな局面が到来しようとしています。

こうした背景から、時代に合わせた新たな設計のOSへの移行は避けられない選択肢となっています。このような課題は、パソコンのOSに限らず、様々な分野にも広く存在します。

時代の変化に合わせて対応していくことへの理解が必要

社会インフラも同様で、橋梁、トンネル、上下水道管、公共建築物など近年、老朽化の問題が浮き彫りになっています。頻発する地震や局所的な水害の増加などで、これらのインフラも気象や環境の変化に対応可能なその時代に即した設計基準が求められています。改修や修復の際にも設計の初期段階から大幅な見直しが必要とされています。

このように、社会インフラには時代に則した利便性や安全基準などの「新基準」が必要で、年々改善や強化が進められています。しかし、老朽箇所があまりに多くさらに予算面、人材不足などが加わって最近では対応が追いつかなくなってきているといわれています。そのため深刻な社会問題にもなりつつあります。



同様な問題として、パソコンのOSなどのように広く採用された実質的にインフラのような「基本ソフトウェア」も、リリース当初の設計のままでは運用できなくなっていくというのが現実です。特に変化や進化が急激に進むIT分野においては、時代や環境に応じて安全性や利便性を向上させる必要性は否定できない事実です。

ユーザー側としてはこの「事実」に向き合うことが難しかったり、不満があることは理解できます。しかし、現実から目をそらすことなく受け入れ、コンピュータを安全で有益な道具として利用するための理解はAI時代に生きる私たち現代人にとっては必要なことなのです。

もう一つの選択肢 「Linux」

今のパソコンをそのまま利用してWindowsのサポート終了を乗り切る方法として「Linux」導入という方法があります。詳しい解説は以下のURLを参考にしてください。2025年の来るべき難局を乗り越えていきましょう。

「Windows OSサポート終了対策 サポート終了後はLinuxへ!」
http://www.kumin.ne.jp/kiw/linuxplan2.html

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古賀竜一(システムエンジニア)

九州インターワークス

ITのユーザーサポートの現場で実際に問題を解決しながら、ITの最新の状況とその問題点を追及している専門家です。多様で複雑になってきたITのことをユーザーにわかりやすく丁寧にお伝えします。

古賀竜一プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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