気になる国内のタブレット市場、メーカー別シェアとサポート現場からの雑感
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以前、ChatGPTが話題になり始めた頃ですが、私にはITではよくある話で話題先行型のビジネスではないか?AIとはいってもまだまだ実用で使えるかどうか・・と思っていました。というのもアレクサやGoogle アシスタントなどのように一時的に話題性はあったものの極めて限定的な機能しか使えない実用的にも微妙な音声認識AIの状況とオーバーラップしたからです。
しかし、気になったことがありました。それは使用を禁止するような動きが出ている点でした。そこまでしなければならないような理由とは何か、それを探るためにも実際に使ってみなければわかりません。そこで利用を開始したわけですが、仕事に、趣味にChatGPTを使用してみてわかったその特徴と問題点を今回は述べてみたいと思います。
使ってみてわかったChatGPTの挙動と特徴
●ChatGPTは、アカウントさえ作成すればだれでも手軽に無料で利用できます。導入は簡単でブラウザ上でログインし入力するだけです。ただし、利用する量によっては有料のプランが必要になります。
●試用を始めた当初は基本的な内容を中心として、ある程度結果の正しさの検証のために回答をあらかじめ知っている質問をしてみました。すると、ほぼ正しく的確に回答をすることがわかりました。回答の文章も翻訳ソフトで出てくるようなちょっと首をかしげたくなるようなものはまずありません。
●特に技術面や知識面といったAIが得意とする質問への回答は予想以上に的確です。また、将来性の予測や展望などについては断定を避け、傾向で語ることが多いようです。
●少し深堀して非常に専門的な内容や問題についても尋ねてみることにしました。
●すると、大きく破綻することもなく理路整然と回答します。答え方も、まず導入部分があって項目別にいくつか回答を上げます。感心するのは断定などはせず文末には注意点や異説や異論があることなども併記してきます。
●例えばある食品の栄養価について尋ねると、高い評価を示すと同時に文末に「糖分が多いので食べすぎに注意しましょう・・」と丁寧にも言ってきます。
●また、それまでWebでは見つからなかった疑問などについてもアレクサみたいに「ごめんなさい」という事もなくゴリゴリ回答してきます。
●何よりすごいと感じたのは、トラブルの原因究明といったテクニカルな問題についてやりとりすると人間側の提案や予想に対してその可能性の低さや間違いを指摘してくることです。そしてはっきりしていることについては断定します。
Web検索よりもChatGPT?
●リドリースコット監督の映画「エイリアン」で主人公のリプリー航海士が「マザー」といわれる宇宙船内のホストコンピュータとタイピングしながらモニター表示で会話するシーンがありますが、ChatGPTとのやり取りはそれを彷彿とさせます。まるでそのまんまです。1979年当時、リアルタイムで劇場で観たあの興奮から約半世紀を経てついにSFの世界に到達したような気分です。
●最近ではネット検索は広告やステマ、同一情報源拡散のものが多くなり、検索の効率が良くありません。おまけにサポート詐欺などの温床にもなっている始末です。それに比べて、ChatGPTは調べたいことを広告などに邪魔されることなくピンポイントで調べられるところは非常に効率がいいですね。
●ここまでくるともう、今のWeb検索が前世紀の遺物に感じてしまいます。そこでChatGPTに「ChatGPTはWeb検索にとって代わるものなのか?」と尋ねてみました。すると意外にもAIも謙遜するのでしょうか、取って代わることにはならず、共存していくと答えました。
●でも、私が感じたのは広告やステマブログばかりで知りたい情報がすぐに得られない今のネット検索からは移行の時期に来たという思いです。
ChatGPTはまさにロケットブースターだ
●これまでChatGPTを使ってきた私の評価を表現するなら、これはまさにロケットブースターだと思います。例えば自動車や飛行機に別付でロケットエンジンを取り付けたような感じです。要するにこれまでのITに強烈な推進性能が加わったと表現しても良いでしょう。
●確かに話題になるのもうなづけるというか、ただそれだけでは片付けられない大きな変革が来ているといっても良いかもしれません。
●日ごろからある程度のITスキルや情報リテラシーをもっている人にとってはそこに強力な推進装置が加わって様々なことがブースト可能になるかもしれません。しかし、大きな問題も出てくるでしょう。そのようなリテラシーがない、またはコントロールできない状態の人にとっては非常に危険だということです。
●元々強力なリテラシーが備わっていればブーストされてもなんとかコントロールは可能ですが、リテラシーがなかったり不足している場合、例えるならば普段徒歩や自転車で移動している人にロケットブースターを取り付けたらとうなるでしょうか? おそらく吹っ飛んでしまいます。ChatGPTはそのくらいの衝撃波に相当するといっても過言ではないでしょう。
ChatGPTが危険だと言われる理由
●このように使い方次第では非常に便利なChatGPTでも、危険だという理由で使用を禁止する動きも出ています。その理由の一つとして考えられるのが情報リテラシーやネットリテラシーなどが乏しい人の利用です。具体的にそのような人が利用した場合に危惧されることは具体的にどのようなことでしょうか?
1.内容を検証せず鵜呑みにして使ってしまう
ChatGPT自身が言っているように、内容についてはAI独自の答えですからその正確性、信憑性については利用者が検証をしなければいけません。鵜呑みにして利用すると、内容によっては人の健康、生命、財産、名誉などを傷付けることになるかもしれません。
また、ChatGPTは著作物から回答を生成することがあるので著作権侵害の可能性もあります。それを判断するには一定の情報リテラシーが必要です。
2.内容を把握しないまま利用してしまう
ChatGPTの回答には単に傾向を示すものや可能性上の話であったりすることがあります。示していることの内容や語句を正しく理解できないまま回答の通りに実行したり、利用することで思わぬデメリットが生じたりインシデントにつながるかもしれません。
簡単に言うと、専門的な知識がないまま利用することは問題だということです。コンピューターに限らずAIであってもあくまでも人間の補助、要するに道具として利用するものであって何かに置き換えたり依存したりするものではないということです。
3.悪用が可能
ChatGPTに直接聞いたところでは、ChatGPTは悪用されることがあるということです。具体的には、フィッシング詐欺の文章作成をはじめ、ネットワーク侵入の手順などを知ることが可能ということです。これにはとても驚いたので、そういうチェックはどうしているかChatGPTに尋ねたところ人間がチェックしているとのこと。これにも驚きです。
個人情報などを収集することはないけれども利用している内容は人間によって監視されチェックしていると回答しています。監視されているということに違和感を持つ人もいるかもしれませんが、私的には人間の監視下にあることに少し安心感を感じました。
わかりやすく言えば、これはお店に監視カメラがあるようなものと変わりません。それに怒る人はまずいないと思います。
4.情報漏洩の危険性
ChatGPTは積極的に機密情報を漏洩することはありませんが入力内容をそのままAIが取込み他の回答に使用する際に機密情報が含まれると漏洩することがあります。ですから、企業や国、地方自治体などによっては個人情報や機密情報が漏れる可能性があるので禁止措置をしているところもあります。
ChatGPTは高い有用性に応じた高いリスクもある
●ITの普及は20年で社会の状況や様相を一変させました。これからのAI時代にはもっと短い期間でそれよりも激しい変化が訪れるでしょう。そこには便利さやメリットとして向上するものもあると同時に、リスクも大きくなります。
●今も、サポート詐欺やフィッシング詐欺は増え続けています。これからはもっと手の込んだ手法で不正な行為が行われるでしょう。AIがこれからの社会に与える影響の大きさは相当なインパクトになるのは間違いありません。
●その影響はこれまでの価値観を変えなければならないほどのものになるかもしれません。AIに支配されないためにはやはり人間が倫理観や道徳観を放棄しないことも必要です。効率や数値ばかりにとらわれると、人間性というものが退化した暁にはターミネーターのスカイネットの反乱のようなことが実際に起きかねません。
●SF映画や小説ははただのおとぎばなしではなく、人間の警戒本能から出てくる警報と言えます。なぜかというと、既に半世紀以上前のSF作品の世界が眼前に広がっているからです。
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