DVDコピーソフト作成でもコピーソフト配布でもなく、ついにWebのリンクだけで検挙!
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ITサポートにも許可や届出が必要なことがある
友人、知人同士だったとしても人のパソコンを扱って起動しなくなったとか、データを飛ばしたなどというのは決して起きてはならないことです。やってマイナスになってしまうような結果になればお互い良い気持ちにはなりませんよね。
ところがそのようなデメリットになるとかマイナスになる以前に、パソコンが詳しいという知人や友人が行っている行為そのものに問題があるケースが増えています。
「知り合い同士でパソコンの面倒を見てあげているだけだし、親切で、しかも無報酬(ボランティア)でやっているのだから問題ないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、意外と気が付かない部分で法律に抵触していることがあるのです。
ITサポートはこれまで比較的参入しやすい世界でしたが、昨今では様々なトラブルが増えたため、省庁への許可や登録が必要な業務が出てきました。つまり、いくら善意であっても、一部には、許可・登録・届出が必要になる行為も存在します。
今回は、パソコンが得意な人がつい「親切心」でやってしまいがちな、3つのNGリスクについて解説します。
1.中古パソコンの調達行為は「無許可営業」のリスク
サークル活動や知人の集まりなどには、必ずと言っていいほどパソコンが得意な人がいます。周囲から「パソコン大先生」として頼られ、どんなパソコンを買えばいいか相談されることも多いでしょう。
その際、「中古パソコンが欲しい」と相談され、「自分が代わりに良い出物を見つけて用意してあげるよ」と、どこからか立替払いで購入してきて渡し、後から実費(立替金)をもらったとします。利益を一切上乗せしていない完全なボランティアだとしても、これを何度も繰り返したり、色々な人にたびたび行ってあげたりすると、「古物営業法」上の古物商の無許可営業とみなされるリスクが生じます。
なぜ問題になるのか?
中古品の売買を反復・継続して行う場合、所轄の警察署(生活安全課など)を通じて公安委員会の「古物商許可」を取得する必要があります。これは業者でなくても、個人であっても該当します。
行政書士たどころ事務所
古物商許可は利益が出なければ必要ない?
https://office-tadokoro.com/wp/kobutsu/profit-does-not-matter/
「利益を1円も乗せていないから営業ではない」と本人は思っていても、客観的に見れば「仕入れ、販売、納品、入金」という流通の形そのものです。お金のやり取りが何度も発生している以上、実態によっては、無許可営業と判断される可能性があります。
古物営業法の罰則規定は、懲役刑まである厳しいものです。相談された場合は、「本人が自分で購入するまでのアドバイス(機種の選定など)」に留め、反復継続的な代理購入や金銭授受は避けたほうが安全です。
2.インターネットの回線契約を仲介してあげる行為
パソコンの場合と同様に、ネット回線契約の仲立ち(取次)を無届で行うことも、やり方次第では法律違反になります。
電気通信事業法の改正(令和元年)により、「媒介等業務受託者(いわゆる販売代理店)」の届出制度が新設されました。現在、インターネット回線契約の勧誘や取次を「業として(反復継続して)」行う場合は、総務省への届出が必要です。
総務省のガイドラインでは、家族や親戚などへの「私的な媒介行為」や「1回限りの行為」は対象外とされています。しかし、組織やコミュニティ内で集まった人たちに対して何度も仲介手続きを行う場合、それは「私的」とは認められない可能性があります。
特に、回線業者や一次代理店から何らかの報酬(キックバックやインセンティブ)を受け取るような形で代理手続きを繰り返す行為は、個人であっても無届の媒介行為に該当する可能性があります。こちらも、おすすめの回線を「教えてあげる(アドバイス)」だけに留めるのが安全です。
3.DVD・ブルーレイの複製やテレビ番組のデータ編集
3.DVD・ブルーレイの複製やテレビ番組のデータ編集
著作権侵害が絡むこの問題も、サポートの現場で非常によく遭遇します。ここで最も勘違いしやすいのが「自分で楽しむだけなら大丈夫」という誤解です。
実は著作権法上、「コピーガード(技術的保護手段)を回避して行う複製」は、たとえ個人的に楽しむ目的(私的使用)であっても著作権法上の問題となります。
先日、以下のような実際の相談事例がありました。
「録画したテレビ番組を、好きなシーンだけ集めてパソコンで編集・データ化してほしい」
テレビ番組は回数制限付きでダビングできますが、そのコピーガードを解除してパソコンに取り込めるデータに変換・編集する行為は、自分で行うのもNGですし、他人のためにやってあげるのも当然NGです。
親切心や無報酬を理由に免罪されることはありません。また、ネット上の著作権のある動画や漫画を代わりにダウンロードしてあげる行為も著作権侵害となる可能性があります。
政府広報オンライン
漫画、小説、写真、論文…海賊版と知りながら行うダウンロードは違法です!
令和3年1月から著作権法が変わりました。
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202012/3.html
コンプライアンスが厳しい現代、どれだけ頼まれても違法なデジタルコピーの手伝いは断るのが賢明です。「これくらい普段からやってるでしょ?」という甘い認識は捨て、やっていいことと悪いことの区別を明確に持っておきましょう。
これからのITサポートは有償でも確かな専門家に
友人や知人にアドバイスをもらうこと自体は悪いことではありません。しかし、実際にパソコンをセットアップしたり、機器を調達したりする実務には、正しい法律の知識や資格・届出が必要なケースが多々あります。
「1回だけだから」「ちょっとした親切だから」という安易な楽観視は、自分だけでなく、頼んできた相手をも巻き込む大きなリスクになり得ます。
大切な人のパソコンを扱うときほど、コンプライアンスを意識しましょう。そして頼む側も、相手に知らず知らずのうちに違法行為をさせてしまわないよう、複雑なサポートや機器の調達は、きちんとお金を払って適切な許可・届出・知識を持つ事業者への相談も検討しましょう。
筆者の実績 :http://www.kumin.ne.jp/kiw/#ss



