「マルモッタン・モネ美術館」:パリ
「ジェネリック家具」とは、先発薬の特許が切れた後に発売される後発薬の「ジェネリック医薬品」と似た位置づけで、後発薬の場合は開発費がかからないため価格は安くなります。後発の家具も、デザイナーへのライセンス料などのコストが発生しないことなどから安くなります。
「ジェネリック家具」は、主に欧米の著名デザイナーが数十年前にデザインした「ソファ」「椅子」「テーブル」などを模した洋風家具が多く、「リプロダクト製品」や「レプリカ」などとも呼ばれています。 「イタリア」「中国」などに多くのメーカーがあり、国内では「大塚家具」などの家具販売大手でも取り扱っています。
欧米の老舗家具メーカーが、デザイナーとライセンス契約を結ぶなどして製造している先発品に比べると、価格はかなり安くなります。
「ル・コルビュジエ」がデザインした「LC2ソファ」3人掛けの場合、先発品に当たる「カッシーナ社」(イタリア)製の販売価格は120万円超となりますが、海外デザイナーズ家具販売サイト大手「リグナ」(本社・東京)が扱っている商品は、中国メーカー製で20万円台、イタリアメーカー製で40万~60万円台となります。
家具などの工業製品のデザインは、特許庁の審査を受けて登録されれば「意匠権」が発生し、登録されたデザインを他人が無断で製造および販売をすれば、その業者は「意匠権」を侵害したことになりますが、「意匠権」は登録されてから20年で存続期間が終了することから、「著作権」「特許」などと同様、期限切れの後は誰でも利用することができるということです。
《讀賣新聞13.04.22》
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所