「ライフサイクルマネジメント」:コンクリートの劣化
外壁塗装面は経年により汚染、褪色、剥がれなどの劣化が生じ、放置すると建築物の美観が損なわれるとともに、躯体コンクリートの中性化(新築時のコンクリートはアルカリ性を保ち内部鉄筋を防錆していますが、経年に伴う大気・風雨等の酸性物質の影響によりアルカリ性が失われ中性化してしまう現象)を抑制する効果も失われてしまいます。そのため、美観の回復/向上とコンクリート中性化の抑制を目的として外壁塗装の改修を行います。
外壁塗装は、仮設足場が必要になることから10~15年周期で実施する大規模修繕工事に併せて行うことが一般的となっています。
工事は、ます劣化した塗膜の剥離や塗装面の清掃などの下地処理を行います。塗膜と下地との接着強度は経年劣化するため、旧塗膜の剥離範囲は事前に塗膜の接着強度試験を行い、その結果により検討します。下地処理後に塗装材を塗り重ねます。
塗装材は種類も多く機能も多岐にわたるため、塗装部位や劣化状況等に合わせ、適切な材料を選定することがポイントとなります。塗装材は溶剤系と水性系とに大別されますが、臭気等の居住者への配慮から水性系が多く用いられています。また、塗装材は必ずしも既存塗装材と同一の仕様とは限りません。
設計監理/調査鑑定/CM(コンストラクションマネジメント)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所