「ゴッホ美術館」見学:「アムステルダム」
以前も掲載しましたが、我が家の壁に飾られた「中上良子」(叔母)の《七宝焼(しっぽうやき)》は輝きが失せません。
《七宝焼(しっぽうやき)》とは、金属工芸の一種で伝統工芸技法のひとつです。金、銀、銅、鉄など金属製の下地に釉薬(ゆうやく:クリスタル、鉱物質の微粉末を水とフノリでペースト状にしたもの)を乗せ、摂氏800度前後の高温で焼成させることにより、ガラス様/エナメル様の美しい彩色が施されるものです。
《七宝焼き》の名称の由来には、「宝石を材料にして作られるため」という説と、桃山時代前後に「法華経の七宝ほどに美しい焼き物であるため」という説があるようです。
中近東で技法が生まれ、シルクロードを通って中国に伝わり、さらに日本にも伝わったものです。日本においては、明治時代の一時期に爆発的に技術が発展し、欧米に盛んに輸出されていました。特に京都の「並河靖之」、東京の「濤川惣助」、尾張の「七宝家」らの作品が非常に高い評価を得て高額で取引されていましたが、社会情勢の変化により急速にその技術は失われていったようです。
ブローチやペンダントなどの比較的小さな装身具から、巨大な壺まで、さまざまな作品が作られ、大きな作品を作るには専用の窯が必要になりますが、小さなものならば家庭用の電気炉や、電子レンジを用いたマイクロウェーブキルンでも作成できるため、現在では趣味として楽しむ人も多くなっています。
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所