「建築って何?(40)」建築物の耐用年数の増大:「鉄骨造」

高塚哲治

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テーマ:建築の仕組み

 「鉄骨」の骨組は、「鉄骨」剥き出しのまま使用されることはほとんどなく、ペンキ塗りなどの表面処理が施されます。ペンキ塗りは、「鉄骨」に生じる「錆」を防止するためにも役立ちます。「錆」は「鉄骨」の骨組の断面を減少させ、耐力の低下をもたらします。そこで、「錆」の発生を防止する措置(「防錆措置」)の履行が、骨組の耐用年数を増大させるための具体的な方法になります。
 「防錆措置」は、「住宅設計評価の評価方法基準」に従うと、骨組に用いる鋼材の断面厚さによって異なり、断面厚さが薄いほど、防錆措置のグレードが上がることになります。「防錆措置」の方法には、「防錆塗装」によるものと、「溶融亜鉛めっき」によるものの2種類があります。「溶融亜鉛めっき」のグレードは、付着量g/㎡で5段階に分けられています。
 骨組に用いる鋼材の断面厚さが2.3mm以上の場合で、「溶融亜鉛めっき」の付着量が両面で360g/㎡以上の場合は、90年程度の耐用年数が期待できるとされています。



設計監理/調査鑑定/CM(コンストラクションマネジメント)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

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高塚哲治
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高塚哲治(建築家)

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大手設計会社での豊富な経験を生かし、多くの欠陥住宅問題を手がけ、日本ではまだなじみの薄いCM(コンストラクションマネジメント)を広く世間に発信し、遂行している

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