「建築って何?(22)」既存擁壁の安全性

高塚哲治

高塚哲治

テーマ:建築の仕組み

 既存擁壁はどこにでもあります。一般的に見ることができるコンクリート造のほかに、大谷石や間知(けんち)ブロック空石を積んだ擁壁などがあります。大谷石などは原則的に、現行法規には適合しなません。また、コンクリートでも鉄筋が入っていなかったり、水抜き穴がなかったり、構造上の問題を抱えているものも多くあります。
 既存擁壁が敷地内や敷地に面して存在していたら、構造強度を示す資料などを探し、なければ実際に強度の調査などを実施することが望ましくなります。十分な強度がなかった場合は、専門家に相談して、状況に応じた対策を施すことが必要になります。下図は、既存擁壁の適合性の目安です。特に「大谷石積み擁壁」「空石積み擁壁」「二段擁壁」は要注意です。
 既存擁壁の崩壊、傾斜、移動などの相談は、今も絶えることがありません。



地盤調査/地盤評価/鑑定
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

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高塚哲治
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高塚哲治(建築家)

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大手設計会社での豊富な経験を生かし、多くの欠陥住宅問題を手がけ、日本ではまだなじみの薄いCM(コンストラクションマネジメント)を広く世間に発信し、遂行している

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