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高塚哲治

欠陥住宅問題を解決し良質な建築の創造へ導く一級建築士

高塚哲治(たかつかてつじ) / 建築家

タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

コラム

「建築って何?(5)」コスト①:見積書

2012年5月6日 公開 / 2020年12月28日更新

テーマ:建築の仕組み

コラムカテゴリ:住宅・建物

住宅などの工事(新築、増改築、改修、解体など)に際して、契約前に「見積書」が提示され、工事金額を確認することができます。「見積書」には様々な項目があり、各項目の金額は一般的に《数量×単価》で計算されています。やむを得ず「一式」と表現される場合もありますが、その根拠は明瞭であるべきです。
「数量」とは、各部分の材料及び労務の数であり、「単価」とは、通常『材料費+運搬費+手間+損料+経費』の合算された金額です。また、項目の提示方法には、大きく二通りがあり、一つは「工種別」であり、もう一つは「部分別」と呼ばれています。
「工種別」とは、『鉄筋工事』『コンクリート工事』『ガラス工事』『タイル工事』…などの専門職種別に区分する方法で、施工者が下請などの発注及び受発注管理に当たり合理性を有することから多く用いられています。
「部分別」とは、『基礎工事』『外壁工事』『屋根工事』…など、建築物の各部分に分ける方法です。こちらは、「単価」の算定に手間取ることから用いられることは少ない状況です。
「部分別」による「見積書」は、コスト管理上、設計変更/見積比較/コストコントロールに便利にできています。
尚、ハウスメーカーの「見積書」は独自の項目で構成されていることが多く見受けられます。
「見積書」の内容を理解し、チェック/コントロールすることは高度なコスト管理能力を要することから、「見積書」の内容に不安を感じる場合は、豊富な経験を有する専門家に相談することが肝要です。


「工種別」方式



「部分別」方式

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高塚哲治

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高塚哲治(タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所)

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