住みながら、生活しながらの耐震補強は可能か?
現在、大阪府では建築物の安全性向上を推進し、震災を未然に防ぐことを目的に、住宅の条件に合わせて耐震リフォーム補助金を交付しています。
補助金制度は、市町村によって細かい内容は異なりますが、耐震診断補助、耐震改修設計補助、そして実際の耐震改修補助などさまざまなレベルの補助があります。
また2009年に施行された「長期優良住宅促進法」により、耐震性など9つの基準をクリアし、「長期優良住宅」に認定されると、固定資産税や住宅ローンの軽減に加え、今お住まいの住宅の資産としての価値も高まります。耐震リフォーム補助金を活用し、愛着のある家を快適かつ長持ちさせることは、ご自身やご家族の安全は勿論、長い目で見れば経済的にもさまざまな恩恵を受ける可能性を高めることになるのです。
大阪府の耐震リフォーム補助金について
さて今回は、大阪府の耐震リフォーム補助金についてご紹介してみましょう。
2011年の東日本大震災の教訓をもとに、各都道府県で震災を未然に防ぐためのさまざまな試みが行われていますが、現在、大阪府では建築防災課を中心に、「安全を支える住まいとまちの形成」に取り組んでいます。
そんな取り組みの一環として、建築物の安全性向上を推進し、震災を未然に防ぐことを目的に交付されているのが耐震リフォーム補助金です。
診断だけでも交付可能。さまざまなレベルに応じた補助金
耐震リフォーム補助金の主な補助要件としては
昭和56年5月31日以前に建築され、既に居住しているか、これから居住しようとしている木造住宅が対象となります。
「耐震リフォームを実際にするべきかどうか」でお悩みの方がまず耐震診断を受ける際も、上限額を4万5000円とした9割の補助金が出るほか、また改修設計補助に関しては、市町村民所得割額が304,200円(めやす年収910万円)未満の方を対象に、上限額を10万円として7割の補助金が交付されます。
さらに、設計補助と同額の所得者を対象に、耐震診断結果の総合評点が1.0未満の住宅の耐震改修工事には40万円(ただし月額所得が21万4千円以下の対象者は60万円)を上限とした補助金が交付されます。
いずれも市町村によって条件や金額などが異なりますが、平成28年の3月31日までに着手される改修工事に関しては補助上限額の30万円の増額があるなど、現在リフォームをお考えの方は一度、お住まいの市町村に問い合わせてみると、さらにお得な情報を得られるかもしれません。
耐震リフォーム補助金を活用し、愛着のある家の資産価値を向上させる
補助金を活用した耐震リフォームにより、愛着のあるお家を快適かつ長持ちさせる。その結果、経済的にもさまざまな恩恵を受ける可能性があります。
2009年に施行された「長期優良住宅促進法」は、①劣化対策、②耐震性、③維持管理・更新の容易性、④ライフスタイルの変更に応じて変更が可能な可変性、⑤省エネルギー性、⑥バリアフリー性、⑦維持保全計画の策定、⑧住戸面積、⑨住居環境の9つの基準をクリアした住宅を、「長期優良住宅」と認め、固定資産税や住宅ローンの軽減に加え、ローンの金利が引き下げられるなどさまざまな特典が得られる法律です。
また「長期優良住宅」に認定された場合、50歳以上の方を対象に、その住宅にご本人が住むことができなくなった場合でも、「移住・住みかえ支援機構」が転賃を行うことで、安定した賃貸収入を保障してくれるなど、家の資産価値そのものを向上させることができるのです。
もしもの震災から、ご自身、ご家族そして愛着のある家を守ると共に、その資産価値を高める。大阪府にお住まいでリフォームをお考えの方は、震災リフォーム補助金をかしこく活用してみてはいかがでしょうか?
➢耐震リフォームにおける耐震補強の方法