人事異動をうまくするコツは?
労働政策研究・研修機構(JILPT)が従業員数10人以上の企業を対象に、退職金制度の状況や財形貯蓄制度の活用状況についての調査を実施した結果では、多くの中小企業で退職金制度が導入されています。
【退職金制度の導入率 】
・30人未満 79.0%
・30~99人 86.8%
・100~299人 87.6%
・300人以上 91.1%
・合計 82.9%
では、退職金の準備と言えば、半数近くが中小企業退職金共済制度の利用です。
【退職金の支払い準備形態】
・中小企業退職金共済制度 46.5%
・社内準備 34.8%
・特定退職金共済制度 14.4%
・そのほか 15.4%
【退職金の支払い準備と退職金規程は違う!】
「中小企業退職金共済制度に加入しているので安心です。」とお聞きすることも多いです。
しかし、退職金規程を見せて頂くと、中小企業退職金制度の掛け金による支給額では退職金規程の退職金額には到底、及ばないことが多いです。
中小企業退職金共済制度などの外部積み立ては、あくまで退職金の積み立てです。
従業員の退職時に支払う退職金は、退職金制度で計算されます。
「中小企業退職金共済制度だけで退職金を支払うから」は、通用しないのです。
退職金規程で将来の退職金準備金をシミュレーション
退職金も従業員の賃金とみなされることが一般的です。既得権となります。
「支払えないから」では労働基準法違反です。
まずは、全従業員の定年年齢までの退職金をシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
今後に必要な退職金の準備金を把握することで、積み立て方法の検討も可能となります。